ニュースレターバックナンバー

===[2003-5-20]===============
 「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
        名古屋ビジネス情報
       主宰 川津商事株式会社
========================
名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」
へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず
広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、 

   テーマ: ブランドプロパティマネージメント(TM)

弊社の基本的なプロパティマネージメントの考え方を紹介させていた だきます。ブランドプロパティマネージメントは弊社の登録商標です。

ビルマネージメント、プロパティマネージメント、ファシリティマネ ージメント等々、いろいろな切り口から新しい考え方で不動産投資の 管理運用の方法が求められている。いずれの考え方もコスト削減・高 付加価値・収益拡大に着目して、不動産の投資効果を高めようという 考えである事に違いはない。

コスト、サービス、収益力それぞれの各要素においては、今まででも 改善されようとしてきた分野でもあるが、問題はそれが個々に対処処 理されてきた事である。トータルとして各改善要素を統合して一つコ アとなる概念を通してマネージメントとして、投資効果を改善するビ ジネスである事が重要である。

マネージメントという呼称がただ連呼されるだけで、本当の意味での 「マネージメント」が実際のビジネスとして成り立っていないという ことは、つまり市場で信用されていないことである。マネージメント の考えが確立されていないことを意味している。

現実に、例えマネージメントという言葉が使われたとしても、設備の コスト削減等すべて改築等に代表される建築メンテナンスの延長でし かない。精々ビル清掃、エレベーターメンテ、施設警備、その他の設 備メンテ等、業者相見積もりによるディスカウント手法のコスト削減 でしかない。収益性を維持あるいは高めるマネージメントとは全く違 う。

景気が不透明な時期には、必ずリホーム産業が登場する。住宅着工件 数等が落ち込み、新築のビル、住宅、収益物件等建築の仕事がない時 には、提案営業による改築需要をターゲットとした仕事を獲得しなく てはならないと言った、建築業界の経営の事情から来るビルコンサル ティングがにわか登場する。

しかし景気が少しでも持ち直し新築建築需要が持ち直すと、必ず「弊 社は新築が専門で、他社が建てた建築の、提案営業・リホーム等やら ない。」とばかりに、不動産施設の建築後のケアは忘れ去られてしま う。

アメリカの商業ビル等においては常に、どうしたら高い収益を生むか そのためには何が必要か、どのような資本支出が必要かという事を念 頭においたマネージメントがなされる。もちろんこの問題の背景にあ るのは、資産に対する物の考え方、資産の流動化の方法、投資に対す る考え方の違いにある。

不動産マネージメントにおけるビジネスソリューション(問題解決)は、 単なる企業側のフィービジネスの積み上げによる、投資家の収益を奪 い合う仕組みであってはならない。戦略的仕組みの中で要求されるマ ネジメントとは、最終的にブランドエクイティーの創造を目指すクリ エイトなブランドプロパティマネージメントでなくてはならない。すべ てのマネージメントがブランドプロパティーの構築に向かって統合され、 全体として質の高い競争優位を持つ事ができるプロパティマネジメン トを行う必要がある。

特に不動産投資の新しいファイナンスの形である証券化においては、 市場の中で評価を得る不動産資産は投資家から資金を呼び込むだけの 魅力がなくてはならない。そのためには客観的かつ必然的な社会性・ 公共性、シンボリックな存在性、ステイタス、魅力ある高い収益性、 さらに地域への貢献等のすべての競争優位性を満足しなくてはならな い。

これらは、すべてブランドエクイティーの創造・管理の手法からくる 戦略的なビジネスモデルの結果実現する成果である。つまり戦略的な マネージメントの仕組みとはブランドプロパティマネージメントの考 え方とも言えると考える。

重要なことは、何か特効薬がありそれを施せばすぐにも収益が改善す るというようなものはない。ブランドエクイティーは長い時間をかけ て、顧客の信頼を勝ち取る戦略である。そしてリスクの少ない収益性 を実現する考え方である。

特に不動産投資は長期にわる安定確実なキャッシュフローを確保する ための資産管理であり、短期的な収益を目指すのではなく、長期にわ たって形成されるブランドプロパティーから生み出される収益に裏付 けられるべきものである。不動産投資資産(プロパティー)をブラン ド化する事はその不動産投資を運用する上で非常に重要な手法となる。

参考文献 川津昌作著「不動産投資マネージメントの戦略」晃洋書房

以上



| HOME |   | ニュースレター |  

ご質問などがございましたらお気軽にお問い合わせください。

川津商事株式会社 川津ビル株式会社
 
弊社へのお問い合わせ