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┏┏┏[2005-3-25]┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
 「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
 名古屋ビジネス情報  主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」
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   テーマ: 不動産の投資利回り

最近名古屋でも利回りで不動産資産を判断される方が多く見られる ようになってきた。不動産投資にとって「利回り」をどの様に用い るべきか考えてみたい。

いよいよ東京では既に新築の不動産投資の利回りが4%になってき た。東京ではもうおいしい物件が無い。東京はもうじきバブルが破 綻する。まだまだ利回りの高い名古屋に投資資金が向かいだした。 東京マネーが名古屋の物件を買いあさり高騰している。

こんな見方は間違っています。東京で新築の不動産投資も利回りが 4%台になってきたのは事実です(ちなみにREITも3%台になっ てきた)。しかしこれは賃料収入が落ち込んで利回りが低くなってき たのではなく、地価が上がりだし、分母の資産価格が上昇しだした ので利回りが下がりだした状況にあります。

これはキャピタルゲインが上昇しだしたと言うことで、むしろ投資 環境には有利に働く状況にあります。しかし投資を借り入れ金利と 利回りとのスプレッドで考える、或いは短期で常に高い利回りを求 めなくてはならない私募ファンドのような投資ビークルは、単純な 利回り低下に敏感にならざるを得ない状況にあります。

このようなファンドマネーが名古屋など、他の都市の安い物件を探 し始めたのは事実です。しかし、名古屋の物件でロットの大きな物 件を購入する事はあっても、小さな細かい物件にまで購入している 事実はありません。東京のファンドマネージャーも、地方で跋扈す る「似非ファンド」と区別してほしいと言われます。

幸いなことに、名古屋の市場の閉鎖性は強く、東京マネーが潤沢に 名古屋に投資されて、それが原因で地価が上がっている状況ではな く、名古屋の資金で地価の上昇がおきているものと考えられます。

現在の名古屋の地価上昇の状況は、不債権処理で東京で投資した外 資マネーの出口戦略として名古屋などの地方の投資家が位置づけさ れている。

当然名古屋でも同じようの地価、資産の価格が上昇すれば利回りは 下がります。しかしそれが即賃料収入の悪化を意味するものではな く、むしろ家賃の上昇が期待できる状況にあるのであれば、キャピ タルゲインが望める状況になっていると考えるべきである。

利回りが高い物件ありませんか?利回りが低いからだめ。と言う投 資家のどれだけが投資のメカニズムをご存知なのか疑問を感じる。 にわかFPならともかく、本来の不動産業者ならNAV(ネットア セットバリュウ)を念頭に置いた利回りが説明できなくてはならな い。

不動産市場は大きく二つの市場の上に成り立っています。一つは資 産市場、もう一つは賃貸市場です。資産価格と賃料はお互い強く影 響をし合っています。投資成果は一方の市場だけでリスクを取れる ものではありません。

両方の投資戦略をマネジメントする必要があります。いよいよ名古 屋も賃料に波及効果をもたらす資産の本当の良し悪しを市場で判断 される時期になりだした。

以上



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