===[2000-10-1]================
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
=========================
名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」
へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず
広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、
テーマ: デジタルピープル
以前、「アメ横のパソコンショップが無ければ、今のような中区大須商店街の隆盛は果たしてあったどろうか?」と言う問題を提起したことがある。まだこの質問に明確な答えが見つかっていない。
もしパソコンショップが大きく貢献したのであれば、これからのエリア開発にもこの手法が取り入れられる可能性がある。その開発事例が実証されようとしている。名古屋駅前の「エイデン21」と、栄 旧山一證券名古屋支店跡地の「栄ブックセラーズ」である。いずれも11月オープンである。
*エイデン21
栄電社が手狭になった、名古屋駅前の本店を増床して名古屋駅前のデジタル拠点を計画している。地上7階建て建物に、オーディオ、DVD、プレステなどデジタルハードアイテムを中心に計画されている。特徴はやはりハード機器の販売である。
周辺にソフト関連産業が集積するようなことがあれば、エリアにとってもその経済波及効果は大きい。名古屋駅前は少なくとも将来に亘って、それだけのニーズがあるはずである。
*栄ブックセラーズ
大型書店、CD、DVDなどソフトを中心にしたデジタル拠点である。経営会社がソフト開発関連のベンチャー企業ということもあって、同時にオンライン事業を開始する。
両商業施設に共通して言えることは、エリア拠点より少し離れていることである。エイデン21は名古屋駅前と言えどもほとんど柳橋に近い。栄ブックセラーズは丸栄百貨店の北西にあたり、東海銀行を中心にしたオフィエリアに隣接している。新しいデジタルアメニティー産業が、新しいエリアに対してどのように貢献するかが実証できるケースである。
若いデジタルピープルたちは、そのビジュアル的な存在だけでディスプレー効果がある。東京の丸の内、大手町のエリア再開発で目指していることは、如何に特定のカテゴリーの人以外の交流ができるかと言うことである。そのためにビジネススクールを誘致したりして今までとは違ったエリア開発を目指している。
渋谷のベンチャービジネスエリアの成功の特徴は、ビジュアル的な若い人たちの存在だといわれる。主役は決して新しい施設、デザインではなく、人「ピープル」である。コンテンツは人である。
今回のエイデンにしてもブックセラーズにしても、計画を見る限りデジタルピープルが集まり、交流する姿をディスプレーする、アメニティースペースが無いのが気にかかる。
新しい都市型アメニティー産業がようやく名古屋でも育とうとしている。今までのビジネス手法が陳腐化してしまった中で、新しい企業が、どのようなビジネスモデルを消費者に提供してくるのか楽しみである。
以上