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主宰:川津商事株式会社
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三菱UFJ店舗3割削減

〈2019年5月30日〉

ロンドンオリンピックなどの事例ではオリンピック開催直前の一年 まえから景気が落ち込んだ。東京オリンピックも開催前1年になろ うとしている。既に建設株などが落ち込み始めた。国政選挙、10 月の消費税導入が予定されている。さて落ち込みはどの程度になる か?うまいことソフトランディングできるか?

さて、三菱UFJ銀行が現況の店舗数を2割削減するという計画を一 気に35%180店舗削減に修正した。銀行店舗の縮小は予想されてい たが、更に想定より早く銀行店舗が街から姿を消しそうだ。

一方既に新聞の餌となりつくしたコンビの成長拡大神話問題も、こ の先今の店舗数の維持はできないだろうと容易に予想できる。コン ビニは現在全国で5万8千店舗ある。これはかつてのガソリンスタ ンド全盛期当時の店舗数に匹敵する。現在ガソリンスタンドは3万 店となっている。

筆者の自慢の19年前の初著作のなかで記述した。「日本中の街のフ ロントが次々と変わりつつある」と「それまで街のフロントと言え ば銀行、郵便局、商店街、車のディーラー、ガソリンスタン ド・・・が中心であった。」所謂商店街、幹線道路を核とする都市 経済に付帯するビジネスだった。

「それにかわってコンビニ、携帯電話ショップ、セルフ式のカフ ェ、回転寿司、テークアウトのファストフード、金券ショッ プ・・・」が登場し街の風景が一変した。・・・「不動産投資マネー ジメントの戦略」2000年拙著より。

今まさに銀行のビジネスモデルが撤退の最終段階に入ろうとしてい る。通貨である円だけでなく、仮想通貨、還元ポイントが市場を席 巻し、それらを両替するビジネスモデルの店舗が登場し、従来型の 店舗はなくなるのではないか?地方の中小銀行は存在自体が統廃合 され様としている。それほど遠くない話である。

今や生活の重要なインフラという位置づけがされているコンビニも 店舗数を減らすことは確実だろう。携帯電話は上位機種の価格が既 に十万円になろうとしており、庶民のためのビジネスモデルではな くなってきた。回転寿司といえども、暴食の付けで資源枯渇により 店舗減が余儀なくされるかもしれない。

予想以上に速いスピードで、姿を消しているのが名古屋のパチンコ 店である。パチンコ店はある程度の天井高の広いスペースと駐車場 がある店舗だ。今既にいろんな物販店に変わってきているが、今後 特にビルトインタイプのパチンコ店の跡地が出てくる。

ということで、街のフロントの店舗がまた一斉に空き始める。これ らがうまくビジネス転換できないと、いわゆる中心街の空洞化が起 きることになる。そこで不動産ビジネスの登場だ。次のビジネスモ デルを誘致しなくてはならない。あるいは新しいビジネスモデルの 開拓をしなくてはならない。

今のところ銀行跡地が分譲マンション、パチンコ跡地がドラックス トアーなど物販、三菱自動車系列のディーラーチェーン店舗が葬儀 屋チェーンに一括売却した事例、ガソリンスタンド跡地は土壌汚染 の影響で放置。と言った程度の転換が進んでいるが、これらの多く が独立店舗だ。今後出てくる店舗は都心のビルトインタイプの店舗 跡だ。

これらのビジネス転換、店舗借り換えのビジネスが始まる。このビ ジネスを成功させないと都市経済の趨勢を左右しかねない。もちろ ん規制緩和も必要になる。建築基準、消防規制などだ。これらをク リヤーする技術革新も必要になる。当然都市管理者の協力も必要に なる。

以上

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