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主宰:川津商事株式会社
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ジブリパークのインパクト

〈2018年5月1日〉

私事で恐縮であるが、筆者が通っているテニススクールのお気に入 りのコーチがやめてしまった。転職で自動車を作る関係会社に転職 するそうだ。人手不足の影響がいろんなところに出てきている。

某大手新聞社の会合で東海地方の人手不足の状況の話を聞く機会が あった。愛知県が全国的にも求人倍率が高いことは周知の事実であ るが、実は岐阜県が愛知県より人手不足がひどい状況をデータが示 しているそうだ。これは景気がいい所得が高いところが人手不足に なるという定説を否定する新たな問題であるとしている。

つまり愛知県が岐阜など周辺からの生産労働者を吸収してしまって いると言うことらしい。最近の流行で言えばストロー現象だそう だ。必要以上に労働人口を吸収される岐阜県は致命的になる可能性 があるという問題指摘である。

さて表題のジブリパークである。今回具体的な絵が登場したことに より結構盛り上がったのではないかと思う。大いに期待もしたい。 ジブリの世界はもともとが絵であるから、たかが絵と雖もネットな ど拡散が大きいようだ。名古屋ではすべての新聞が取り上げ、大手 紙の電子版でもジブリの画を添付して好意的に評価している。

しかしへそ曲がりの筆者は、果たしてこの報道はありがちな名古屋 だけのローカルニュースなのか?全国紙レベルのものか疑い、たま たま報道された日に東京に行く機会があり、東京の新聞をあさって きた。

唯一日経新聞の朝刊で、最後の社会面の中断に2段ではあるが、真 ん中に見事に掲載されていた。他の新聞では確認できなかった。残 念なことは東京新聞を確認することを忘れてしまったことだ。

ついでがてら、周辺の知人に電子版などのネットでジブリパークの 画をかざしながら話を聞いてみた。「なぜ名古屋なの?」東京では だめなのか?やはり東京のTDR、大阪のUSJの真ん中か?といった 声もあり、ちょっと嬉しかった。

特にネット配信のハウルの家などの絵を見せると、スタジオジブリ が描く絵だけあって想像を掻き立てる感がある。絵ではTDR、USJ と比較されるテーマパークが名古屋にいきなり登場するようなイン パクトだ。しかし「名古屋はレゴランドと言い、元気だね」と言わ れると、少々言葉を失った。

どんな運営がなされるのか?わからないが、成功すれば世界的なイ ンパクトも期待できる。アニメと自動車という、モノづくりの豊田 に近接する日本の対称的なシンボルである。

これからの日本は、世界的に需要が高まる農業と、内需産業の目玉 となる観光産業と、高齢化社会に対処するためのスポーツ産業、こ の三つに特化する必要があることは明らかだ。

名古屋には名所旧跡が少ないかもしれないが、自動車に次ぐアニメ の産業テーマパークは、東京、大阪、京都にない差別化した観光産 業となろう。ついでに追記するには大きすぎる話題であるが、名鉄 犬山の明治村も、さらの進化しその歴史的価値が公的に認められれ ば、世界遺産レベルの評価も期待できる。関心を高めながらじっく りと育てていきたい原石だ。

日本は、農業、観光、スポーツ産業この三つが将来の産業の柱にな るはずだ。名古屋もそれに乗り遅れてはならない。京都、東京には ない名古屋なりの観光産業を逆に提案することは可能である。なん といっても名古屋は途中だから。

以上

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