ニュースレター

主宰:川津商事株式会社
名古屋の不動産何でも相談室がお送りする、不動産・ビジネスに関するニュースレター「名古屋ビジネス情報」へのご登録ありがとうございます。
不動産にとどまらず、名古屋のビジネス情報、街づくり話題、不動産経済に関するニュース、物件情報など時代の変遷とともに広くお伝えしています。

東京から見た名古屋

〈2017年 4月 25日〉

前回「名古屋の不動産投資市場に関する調査」をかいつまんで報告 させていただいた。それに対する反響をご紹介したい。当ニュース レターに対して、いつもいろんな方々からご意見、お叱りをいただ いております。今回ご紹介する方は最近非常に丁寧にご意見をいた だいている愛知県出身で現在東京在住のゼネコンにおられるIさん です。

まず前回の弊社の主張をもう一度拡張して要約すると、名古屋の不 動産投資市場に寄せられたパブリックコメントの一つに「名古屋投 資市場もブランディング必要」と言う意見があった。これに対して、 弊社の考えは、名古屋駅前などのように規模的に大きく成長したエ リアに関心が集まるだけで、他が埋没してしまっている。

その理由は、各エリアが本質的なアイデンティティが感じられない からだとした。その典型が栄と言う広域のブランドに皆が群がって、 栄内の各エリアが自己主張しない。また各エリアのアイデンティテ ィの良し悪しの「評価」することもしない。

とにかく何でもかんでも地域一番の独走を良しとして、それに群が ることしか考えず、後からひたすら格差社会の被害者ブル。それを 許してしまう一番の原因は、批判評価しないことにもある。マーケ ティング、ブランディングと言うのは、時に誇張でしかない。しか し後押しなしに効率の良い成長もあり得ないはずだ。

名古屋は都市構造問題で言う、典型的な帝都型になってしまってい る。帝都型はガリバー化した首都に対して他のエリアが従属的な存 在である。これに対して連邦型はそれぞれが独立して明確なアイデ ンティティが構造だ。

以下頂いたご意見の転写
「都内で不動産市況の講演会に出ると、都内・関東以外は、その他 大勢という扱いになっています。例のリニアでも都内の関心事は、 名古屋まで30分とか40分とかの話題にはなりません。「近くなる んだ・・」程度です。

名古屋に居た頃の率直な感想は、名古屋ではエリア別の特色が無い です。都内に居ると、各エリアの特色が普通に語られています。例 えば、IT業界は渋谷、大手は丸の内へ。巣鴨はおばあちゃんの原 宿?!(笑)ジョークだろうが与太話であろうが、こういう使い方 の言葉が名古屋では出て来ないのは、極端に言えば「閉鎖的な」部 分だろうと思います。

(・・・弊社中略・・・)業界や規模等を鑑みた不動産情報の絞り 込みが都内では普通にあります。1ルームマンションやアパートな んかも同様です。アレをやるなら、あそこのエリアに住むのがベス トで、ここならベター、ええその場所で?ビッグになりたくないな らいいけど、根本的にアレをするのは止めたら?って、いうのもあ ったりします。

名古屋でそんな話を聞いた事も触った事も無く、それが適合するか 調査から始まるのが名古屋でした。その蓄積も何の役にも立たない のも名古屋。だからこそ、隙間を狙った不動産取得も可能・・。 名古屋外に居て感ずるのは、出てから5年・・変わらない5年・・ だから5年先も変わらないし、10年後も変わらない・・変わらな いまま没落するんじゃないの?的な感想です。

都内の方々の名古屋についての感想は、道が広く・クルマが多く・ クルマのマナーが怖い。見栄っ張りなのに、食事の特色が無い・乏 しい。目的地への看板が少ないし、あっても全く判らないので、行 きたいところに行きたいならタクシーに乗るしか無い。結局むしり とられる。都内感覚なら徒歩圏内なのに、タクシー圏内だという事 を地元衆は黙っている。売る為になんでもしてくるから・・怖いけ ど、なんか魅力に感ずるから不思議。リニアで30分も、のぞみで 1時間ちょいと変わらないよ。

名古屋出身・名古屋勤務経験者で、雑談したり呑むと、批判7割・ 変な魅力2.9割。褒めるの少し・・。日本という枠で語ると、不 思議ちゃんな名古屋です。」

文章表現につきましては、あくまで弊社にいただいたお叱りご意見 であり、皆様方へ公表することを前提とした文章ではありませんの で、ご了承願います。

私どもが東京に行く場合、タクシーに乗ることは多くはありません。 名古屋は自動車主体の都市構造であり、そのことについては効率性 もあり問題ないと考えるが、一方で東京に比べタクシーを利用しな くてはならないということが、来訪者のストレスになっているのか もしれない。これは名古屋にいてはなかなか気が付かない点だ。

食の問題は名古屋飯だけで解決できる問題ではないということを認 識すべきだろう。食文化のレベルは、ビジネス、観光だけでなく、 結果的に都市間競争レベルの重要な要素になる。奈良と京都の差が 食文化だ。結果的に宿ホテルもない。

いいものを作れば自然とアイデンティティが醸し出されるというの は間違いである。アイデンティティ自体マーケティングで加速させ る必要がある。

以上

名古屋不動産投資家調査ブランディングアイデンティティ/em>、