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主宰:川津商事株式会社
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今年の反省、自動車の自動運転とシンギュラリティ

〈2016年 12月 15日〉

少し前の当ニュースレターで、車の自動運転化が進むと、車の運転 に自信を無くして自動車に乗らなくなった高齢者が、それを理由で 辞めたゴルフを再開しだし、一気にゴルフ人口が増えてゴルフ会員 権が高騰するのではないかと書いた。

そうしたら、東京の方から名古屋はいったい何を考えるんだ。「東京 ではゴルフに行くのに自動車は使わない。公共交通機関とクラブハ ウスのバスで行く。ゴルフ練習場に至ってはバス停が近くにないと ころは成り立たない。

自動運転が登場して変わるのは、人手が足りない貨物自動車輸送の 運転手くらいだろう。タクシーは自動運転によって失業者が増える かもしれない・・・・。」とお叱りを受けた。それほどゴルフに造詣 が深くない筆者にとっては目から鱗であった。名古屋の贅沢な道路 網事情に慣れてしまっているのか、東京でのゴルフの実態があまり にも認識不足であった。

しかし自動車技術のシンギュラリティはすぐそこまで来ていること は誰にでもわかっているはずだ。自動運転技術のシンギュラリティ とはモータリゼーションつまり都市構造の技術特異点につながる。 スターウォーズに出てくる宇宙都市では、車はドローンとの区別が つかない。遠い遠い将来の姿である。

レイ・カーツワイツの予測ではシンギュラリティは2045年となっ ている。少なくとも今2045年のことをイメージできるのはリニア 中央新幹線の東京−大阪間全線開通くらいだ。

2045年のシンギュラリティとは、人工頭脳ニュートロンによるパラ ダイムチェンジだそうだ。 http://www.jnsa.org/jnsapress/vol37/2_kikou.pdf

シンギュラリティが始まる時代にようやくリニア開通ではあまりに もギャップがありすぎる。シンギュラリティ自体がまやかしなのか、 我々が時代遅れ過ぎているのか?というぐらい何がどうなるのかわ からない。

景気循環理論で考えると、確認されている理論的な景気循環の期間 は一番短くて40か月、企業の設備投資の更新期間で説明される10 年、住宅投資の更新で説明される20年(クズネッツ循環)、そして 大きな技術革新で説明される50年(コンドラチェフ循環)とある。

都市の更新期間はどれくらいだろうか?名古屋で言えば駅前あたり でも築30年、40年以上がざらにある。バブル経済を1985年とする と東京でも30年以上のビルはざらにある。ということはコンドラ チェフ景気循環と同じくらいに考えられるだろうか?

それが向こう30年、2045年でいよいよ、都市構造もシンギュラリ ティを受け入れなくてはならない。大きく変わることになろう。都 市はある日突然変わることはできない。徐々に変わる必要がある。 ドローンが進化し、物を運び、人を運び出せば、スターウォーズに 登場する宇宙都市がそこまで来ていることになる。

ドローン型移送装置が往来する都市は、建物の基準階すべてが一回 フロントとなる。それに対応した立体都市に向かって変わり始める 特異点が2045年なのかもしれない。

自動運転になると、愛知の自動車産業がどうなるかという心配は、 ゴルフ会員権が高騰するという「とらぬ狸の皮算用」までもいかな いあまりにも短視すぎる。すでにそこまで来ている大きなシンギュ ラリティを見据えなくてはならない。

今年は少々暴走気味で曖昧なことをテーマにニュースレターをお届 けしてしまいました。今年中に反省をしたく、今回筆を執りました。 次回は今年の総括です。反省にもかかわらず、ますます暴走に拍車 をかけてお届けします。お楽しみに。

以上

自動車自動運転シンギュラリティ―