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主宰:川津商事株式会社
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丸栄・栄町ビル再開発

〈2012年3月5日〉

名古屋駅前エリア中心で中高層ビルの再開発のニュースが何件か出 てきています。2015年以降又再開発ラッシュが起きそうです。さて そんな中、先月、興和による丸栄・栄町ビル再開発の構想が、ちら りと新聞報道されました。いよいよ栄の再開発が始まるかと多くの 新聞が飛びついていた。

興和による丸栄百貨店の再生がらみの再開発は以前より注目されて いたわけですが、その論調のほとんどが百貨店の再生動向にあった。 そしてそれは、大津町通りを中心にする栄の商業エリアの再生を意 味するものであった。

それだけ、名古屋駅前のJR高島屋百貨店の勢いに押され、栄エリア の百貨店と言うビジネスモデルに依存した商業エリアの衰退に対す る再生の期待が大きいわけだ。

筆者は、興和を直接知っているわけではありません。しかし興和と 言う会社は、以前からホテルなど都市開発の原点ともいうビジネス モデルを手かげてきた。

アメリカでは、都市の歴史に刻まれている一般に不動産王と呼ばれ る不動産デベロッパーの成功者の多くが、ホテル王でもある。ホテ ルは都市の要となり、ビジネスネットワークの頂点を意味する。又 その都市のホテルグレードは都市のグレードを意味する。百貨店の グレードが都市のグレードを意味するわけではない。

百貨店を核とした都市開発は日本のバブルを生んだビジネスモデル であるが、ホテルを中心とした都市再開発は更に昔から都市の歴史 に刻み込まれたデベロッパーの証である。新聞の論調は百貨店がど うなるかしか関心がなく、名古屋の都心の再開発にはあまりにも薄 っぺらな議論である。

そして興和の意向は現在国際ホテルある栄町ビルを中心とした再開 発を目指していると聞く。もし栄町ビルの再開発に、栄地区にない 海外ブランドの新しい国際ホテルを核としたビジネス拠点を作ると したら、それは栄エリアだけでなく名古屋にとって非常に大きなイ ンパクトとなるのではないかと期待する。

ホテルの併設はあくまでもこの紙面上の想定でしかない。しかし少 なくとも、ファストショップを1階のキーテナントに入れなくては ならない百貨店のビジネスモデルよりは、ビジネス拠点を志向した 再開発のほうが地域に対するインパクトがあるはずだ。

そこでは人の交流が行われ、華やかなパーティー、懇親会、海外と の交流拠点となる。かつてヒルトンホテルができた時、伏見と名古 屋駅の間の広小路通りに灯りをともしたような印象が思い出される。

名古屋ではホテルは難しいと言うのが定説であるが、ホテルも不動 産同様新しい供給がない所に需要も出てこない。少なくとも、興和 が開発する意味は、百貨店だけでなくいろんな選択肢があることを 感じる。そしてそれは違った意味での栄の再生の起点を意味する。

栄町ビルのある位置は栄の大津通り端っこではなく、広小路通りの 起点である。もし広小路通りの再生が始まれば、広小路通りの地主 は大資本が多く、その潜在的力は大きい。そして広小路通りの起点 はやはり百貨店ではなく、ビジネスコンプレックスであるべきだ。

むしろ東京駅前の丸の内、仲通のようなレベルの高い再生が起きる 可能性もある。ここで強調しておきたいことは、都市再生の核とな るのは、もはや百貨店と言うビジネスモデルだけではないと言うこ とである。

特に栄の衰退は、商業エリアの衰退ではなく、ビジネスエリアの衰 退が栄全体を衰退させているという本質的な問題点に目を向ける必 要がある。

かつて、名古屋駅前の大地主であり、名古屋財界のホテルである名 古屋観光ホテルを運営し、又東京の商業ビルも運営する名古屋のデ ベロッパーが打ち出すビジネスモデルに期待したい。

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