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主宰:川津商事株式会社
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三重大学の特任教授
〈2011年10月25日〉
先般、東京で開催された不動産ファンドカンファレンス(綜合ユニ
コム主催)で不動産市場の動向が話し合われた。気になるところを
紹介しておこう。
日本は震災リスクを被ったが、世界中のリスクを精査してみると、
むしろ日本のリスクの低さが目立つ。それは人心の安定さ、経済の
安定さ、国情の安定さ、そしてなんと言ってもコアの不動産投資市
場があることである。
ユーロ圏、アメリカのの経済不安・金融不安、中国のバブルの破た
ん等々を考えると、日本に資金を避難させることに必然性がある。
特に不動産市場はアジアの中で最も成熟している。
アジアのロンドン化が進むかもしれない。ロンドン化とは、欧米で
有事があればロンドンの不動産に資金を移しておこうという以前か
らある緊急避難措置である。
中国の成長速度は落ち、アジアのあちらこちらで物価が高くなって
きた中で、アジアのコア不動産投資市場は、日本にしかないことを
意味しているわけだ。そんな状況で今、その真意をみさだめている
状況らしい。
投資家に資金が回り、投資環境が良くなれば一気に不動産価格が回
復する可能性があるというものだ。もちろんこれは東京だけの話だ
ろう。海外から見ると日本の金融緩和はレベルが低いようだ。
前置きはさておき、新聞で三重県知事の妻が三重大学の特任教授就
任を報じている。本人は元シンクロのメダリストである。三重大学
は今この「特任教授」を増やしている。他のこの特任教授に聞いて
みると、「なんでもいいからこの名前で仕事をして来い」というもら
しい。
大学ビジネスは2000年代に入り、社会人を取り込みMBA等の
学位を大量に発行し、大学の収益に貢献しただけでなく様々な広告
効果、あるいは関連ビジネスを展開した。
しかし企業景気低迷とともに、MBAビジネスモデルも人気がなく
なってしまった。アイデアがなさすぎる。欧米ではいま企業ではな
くNPO等企業以外のところででMBAが活躍している。市場ニー
ズは作るものである。ドラッカーは女子高生だけのものではない。
東京でも、多くの特任教授、客員教授を採用している大学が多くあ
る。私立大学、国立公立大学関係ない。今求められている新しい大
学と言う概念をビジネスと考えると、当然そこに何らかのビジネス
モデルが必要になる。
三重大学のこの特任教授の特徴は、大学での講義のコマを持ってい
ないことである。ある特任教授は、様々なテーマで企業支援を行い
産官学の連携事業を実施している。当然このような所には新たなビ
ジネスチャンスを求めて金融機関なども注目してくる。
極端な話、何々大学の特任教授という名前で新聞に登場するだけで
も、大学のビジネス効果はある。実際新聞に登場する多くの大学関
係者が特任教授をもっている。教員と実務スキルはなかなか両立し
ないのだろう。
どうも今の学生は、ほかっておくと友達も作らず学校をやめてしま
うらしい。大学の教員は学生の面倒で多忙を極めている。大学が純
粋な教育機関だけでなく、今までにない特別法人になるのであれば、
けしておかしな話ではない。
従来から大学には非常勤講師という制度がある。この制度は、実務
のスキルを持った人が、手弁当で講師をするのが起源と言われる。
自分のスキルの蓄積を若い人たちに伝える喜びは大きい。報酬にと
らわれない素晴らしい制度だと思う。
実務をしていると、非常勤講師のお誘いの話が皆さんのところにも
多くあるのではないだろうか? しかしいろいろと仕事をやり繰り
して、時間を割いて準備しても、頭の中が自分探しの旅に出ている
学生たちに実務の話をすることは、なかなか価値を見だせないのが
本当のところだろう。
非常勤講師も、安い経費で講座を開けるため大学教員になるための
単なる下積み都合のいいポケットに使われているのも現実だ。これ
自体すでにビジネスのツールとなっている。当事者は「教員の派遣
社員」と呼んでくださいと言っている。
アメリカのMBAの有名な大学では、企業向けの様々な研究のプレゼ
ン、広くビジネスチャンスを求めた企業の大学向けのプレゼンが大
学構内で頻繁に行われ、地道なネットワークの機会を作っている。
今、国立大学の教員ではなく職員に、学際領域外の実務者を取り入
れているところもある。三重大学でも然りである。特にノーベル賞
を何人も輩出することもない三重大学が、新たな大学の使命の近代
化に第一歩を踏み出そうとしているのを感じる。地域経済からも期
待は大きいはずだ。
キーワード:三重大学、 特任教授、 客員教授、 MBA、 非常勤講師、 産官学連携、 、 、 、