
====[2010年6月20日]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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テーマ:現在の地価の決定メカニズム
ある銀行の支店長が得意顔で、「実は今私どものお客様で、不動産を買いたい方が 意外と多くいるんですよ。」と話しかけてきた。結論から申し上げよう。現在の不 動産市場では土地の売り手がいなく、買い手が多い状況である。
安くて良いものがあれば売れる状況であるが現実にはディールは少ない。これは、 まともな健全などうしても売る必要がない人であるならこのような地価が安い状況 で優良な不動産をあえて売ることはしない。どうしても売らなくてはならない切羽 詰まった状況の人は、なけなしの資産を手放すことを嫌がり、また担保価値を割っ てしまってファイナンスが解除できない状況がある。結果的に売り手が不在の市場 となっている。
経済の教科書では、売り手が少なく、買い手が多い市場では需要超過で価格が上昇 するはずである。しかし現在の地価は買い手が売り手を超過しているにもかかわら ず地価が上がらない状況である。これが市場メカニズムの現実である。
かつて古典経済では買い手と売り手の需給関係により財物の価格が自動調整される と考えられてきた。つまり買い手が多ければ価格が上がり、売り手が多ければ価格 が下がるわけだ。
しかしここに失業者の存在など有効な需要が少なければ多少買い手が増えても価格 が上昇しない状況を明確にした。これがケインズ経済である。以来国は公共需要を 増やし、公務員を増加させて政府支出による有効需要を増加し続けてきた。
現在の不動産の買い手には、余剰資金があるが有効な投資先がなく安ければ不動産 でも買っておこうかという人土地が含まれている。したがって多少地価が高くても 買わなくてはならない実効性ある需要に裏付けされていない買い手である。
この背景には、一部の金余りが生じており、資源配分の偏在が起きていること。お 金が余ったいるとこでは他に有効な投資先がない状況にあることが挙げられる。こ のような状況でこのような買い手が増えても地価は上がらない。これが現在の地価 の決定メカニズムである。
反対に東京都心部などの一部マンション開発用の住宅地が、すでに地価が上昇し始 めていることは、新聞等で報道されている通りである。売り手が少ない市場で、実 需に裏付けられた買い手が少しでも現れると、地価が非常に激しく反応するわけだ。
前回ニュースレターで地価の影響を及ぼすさまざまな成長戦略を取り上げた。その 中に医療介護福祉政策があった。都市部にこのような施設が増えることは当然地価 に影響が与える。しかし従来型の補助金による運営であれば、それは旧態依然の公 共事業による箱のも政策と変わらないとい意見もある。つまり効率の悪い成長であ る。
農業の振興は、歴史の中で必ずバブルを起こしまた非常に大きな調整をもたらして きた。それは農作物という収益が非常のリスキーだからである。
日本の地価は鉱工業生産指数と密接な関係を持っている。これが弊社の経験則であ る。日本の地価は、局地的なトヨタの業績と名古屋の地価の関係から、1970-80年 代の日本経済と欧米経済の裁定経済、1990年以降の日本経済と中国・アジア経済と の裁定経済のようなグローバルな関係迄、その影響から日本の地価を説明すること ができる。
今筆者が注視している要素は、中国で賃金が上昇している点である。明らかに中国 での生産メリットがなくなってきている。中国と日本経済との間の裁定機会がなく なったとき、日本の地価に必ず大きな影響が出るのではないかと考える。
以上
キーワード:名古屋不動産投資市場、地価決定、機械受注鉱工業生産指数、基準地地価、住宅地地価
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