ニュースレターバックナンバー

====[2010年6月15日]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
===============
名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、

テーマ:

成長戦略と不動産市場のトレンド



日経新聞に八田達夫氏が成長戦略について言及している(2010.6.15)。成長戦略 のトレンドを追ってみたい。この人は現在の土地政策のキーマンの一人である。

まずこの八田氏とは、大都市部への集中が日本経済を成長させるという、現在の東 京一極集中を理論的にバックアップしてきた張本人である。地方の活力をないがし ろにした点では戦犯であるが、グローバルな市場主義の中で現在の東京一極集中を 形作った功労者でもある。

今回も、八田氏の持論である都市の容積率の規制緩和による、都市の生産性を上げ て経済成長を実現することを主張している。「成長力があるところを優先して伸ば すのが先決だ。」という考え方である。

誰も都市部と地方のバランスを欠いてまで強いものの成長で経済成長を実現すると は言っていないが、言うまでもなくこれが政治になると、強い処をますます強く、 弱い処はとことんなおざりにしてしまう欠点がある。

失われた20年間、東京を中心にした都市部にばかり資源の配分がなされ、地方へ の配分がなされなかった結果、先進諸国から後れを取り3%の経済成長すらできな くなった状況を生んだ。これが筆者の持論である。

氏の主張する地方から都市部への人口動態こそが、経済成長の原動力になることは その通りだと考える。日本の高度経済成長はまさにそうであった。しかしそれは地 方から都心部へ人が駆け上がるダイナミズムであり、そのエネルギーが都市部の生 産性を上げると筆者は考える。

都市部の生産性が高そうな所だけを規制緩和しても、集中の受け皿となる地方が疲 弊していては、都心部に上質な労働資源を供給できない状況で、さらなる集中のた めの規制緩和をしても経済成長は実現できない。

弊社の試算では日本の経済成長の3%の実現には50万に以上の3大都市部への流 入が必要となる。これに必要なこの人工エネルギーの地方での再生こそが重要にな るはずである。

この点で筆者は、単なる都市部の容積率の規制緩和だけでは、小泉構造改革ですで に実施しており(名古屋駅前の規制緩和など)これ以上あまり期待できないと考え る。

しかしそんな事をしている間に、都市部のビル施設がすでに老朽化の世代になって しまっている。これらを再生する必要がある。これには容積率の規制緩和が絶対条 件となる。弊社では以前「グリーンシール」という考え方を紹介した。

都心部の土地の一角を買収して、環境に貢献する公園にし、その容積率を周辺の環 境に貢献するビル施設の建て替えにプレゼントする考え方だ。いろんな工夫で都市 の再生が必要になる。いろんな思惑は別として、容積率の規制緩和は成長戦略のキ ーワードになりそうだ。

さらに氏は農林業の再生を成長戦略に必要なものとして挙げている。筆者は以前2 015年には農業バブルが来るはずだと大言をした記憶がある。農家の個別所得補 償は規制緩和に逆行するとも考えられるが、規制緩和による農業ビジネスの市場が 成長すれば、都市近郊の農地が上がり、都市への資産効果も出てくるはずである。

そして、新しい都市産業として介護福祉ビジネスの拠点づくりが経済成長の源とな ることを挙げている。子供手当の財源を保育園、籠施設など都市に投資することを 意味しているわけだ。

氏とは別に、筆者の考える経済成長を引き起こす大きな潮流としては、アジア(中 国)マネーの日本の不動産市場への投資が機能すると、非常に大きなバブルが生じ ると考えられる。ただしこれはかつてのアジア通貨危機と同じで、外貨による投機 であり、何かあると一度に資金を引き揚げてその国の経済を破綻させる。今のギリ シャもそうだ。

日本はアジア通貨危機の時に資本の引き上げをしたほうで、日本からの大規模な資 本の引き上げはされたことは無く、全く無防備である。想像しがたい非常にリスク の高い悪性のバブルとなろう。決してアジアマネーによる不動産バブルに浮かれな いようにしなければならない。

以上

キーワード: 成長戦略、東京一極集中、都市への投資

 


| ニュースレター |  

ご質問などがございましたらお気軽にお問い合わせください。

川津商事株式会社 川津ビル株式会社 
弊社へのお問い合わせ