ニュースレターバックナンバー

====[2010年4月20日]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
===============
名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、

テーマ:

産業設備の老朽化



老朽化をシリーズで取り上げている。前々号から都市のビル施設、 それを管理する従事者の老朽化、高齢化を取り上げてきた。産業の 現場でも同じ事が言える。

例えば製鉄業を見てみると、全国にある日本の産業を支えてきた歴 史ある高炉の閉鎖が始まっている。新日鉄だけを見ても釜石、堺、 広畑、光が既に高炉を閉鎖している。

単純に古さだけで順番をいえば名古屋製鉄所もそろそろ該当してく るわけだ。東海市にある新日鉄の高炉の火は、中部圏の産業の灯台 といっても過言ではないだろう。

昭和39年に高炉が稼働して以来、家電製品、自動車、建設資材産業 を供給し続け、中部圏の製造業通じて日本経済の工業製品を供給し 続けてきた。

この火が落ちる事はあってはならない話である。それは名古屋の現 在の産業の終焉を意味するだろう。現在そんな話は全くないがその ような状況が想像できるだろうか?

逆にいえば、この事業所が向こう50年製鉄が可能な設備の更新が、 企業にどのような負担を強いるか?それこそ想像ができないだろう。

名古屋経済圏は製造業としての歴史が古いだけに、それぞれの製造 事業所の設備の古さも当然際立っている。かつて三菱自動車が業績 不振から全国レベルで事業所の縮小を計画した時、三河の事業所が その設備の古さから真っ先に候補に挙がった。

もちろん需要があり収益が上がっていれば設備が更新されると考え られるが、実際は違う。大規模商業店舗施設等でも規模が大きくな ればなるほど、日常の設備の更新がなおざりになり、一気に老朽化 した時にその再投資の大きさがネックとなり、閉鎖されてしまうケ ースが多くみられる。

いずれも高度経済成長、バブル経済等の急成長期に拡大した事業所 設備、店舗ばかりで、それらが老朽化する時期もまた重なり、更に 老朽化した設備を更新する時期は企業の成長が安定しもしくは低成 長期に入る時期であり、その財務負担は企業の存亡にもかかわるも のとなる。

かつて一代栄華を極めたスーパーダイエーが破たんした原因も、全 店舗的な店舗の老朽化、陳腐化が最も大きな要因であると筆者は考 えている。

弊社の格言にある「新規ビジネスは新しい器を求める」は、革新的 なビジネスを追求する時必ず、それまでの古い設備を捨て去る事か ら始まるわけだ。製鉄ビジネスが新しいビジネスモデルを追求すれ ば当然古い製鉄所は切り捨てられる。

以前当ニュースレターで、デトロイト近郊のある町で、1ドルで家 が売り出されている話題を取り上げた事がある。自動車産業が衰退 し、人口がピーク時(1950年ごろ)の半分になり、町の3人に1人 が失業、5家に1家が空き家という状況下で起きている凋落ぶりで ある。産業のピークより50年以上経た話であり、我々が心配しても しょうがないかもしれないが、持続可能な成長を見誤るとこのよう な状況になるわけだ。

重要な事は、いまわれわれが対処しなければならない調整は、1990 年代のバブル経済破たんの調整でも、2008年のグローバル経済の金 融危機の調整でもない、戦後の経済成長の調整なのかもしれないと いう点である。都市を構成する要素の中で、何の成長を調整して、 何の再生を優先しなくてはならないかを考えなくてはならない。

以上

キーワード: 産業インフラ老朽化、店舗設備老朽化、ダイエー、

 


| ニュースレター |  

ご質問などがございましたらお気軽にお問い合わせください。

川津商事株式会社 川津ビル株式会社 
弊社へのお問い合わせ