
====[2009年11月15日]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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テーマ:名古屋の百貨店連続22ヶ月売上減少
百貨店の売上減少が止まらない。日本百貨店協会のデータによると 19ヶ月連続前年月日売上減少を記録している。しかも10大都市の 中で名古屋だけが連続22ヶ月減少している。東京、大阪、広島が連 続19ヶ月減少である。10台都市以外が27ヶ月連続減少している。
このような状況を背景にアパレルメーカー各社が衣料品の値下げを 検討している。衣料品の値下げは益々百貨店の売上を減少させるこ とになる。百貨店の売上構成比別を見ると、衣料品関係が10%以上 減少している。
さらに生鮮食料品までもが4-5%の減少をしている。実生活の需要 が収縮していることが明らかではあるが、この減少を景気の問題だ けで説明できるのか?を考える必要があろう。
連続が意味するのが資本の減耗であり、体力の消耗である。例えば 食品惣菜業界に「1勝11敗」と言う言葉がある。12月一ヶ月の売 上だけでほぼ通年をカバーするビジネスモデルだ。12分の1はパレ ートの最適より尖度がはるかにきつい。
冬のシーズン或いはクリアランセールでどれだけ穴を埋められるか と言う期待も薄い。このようなビジネスモデルと市場ニーズとの間 に明らかなギャップが顕在化し始めた。2-3年の地価バブルだけで 残りの15年間地価が下落しっぱなしでは市場は破壊されてしまう。 同じ原理である。
名古屋では丸栄百貨店に資本注入した興和不動産が、業態を百貨店 こだわらないという発言を新聞紙上でしている。リテール市場の構 造面から見てみよう。栄にユニクロが進出したように低価格商品レ ンジの出店が話題を呼んでいる。高額商品を志向する百貨店と高級 ブランドショップが足の引っ張り合いをしている市場に、その足元 に付け込み低価格のファストショップが参入してきているわけだ。
更にその周辺からやはり低額プレイベートブランドを主力戦略とす るスーパーが、都心の市場を奪い始めている状況にある。プライベ ートブランドとは市場のリーディングメーカーにOEMで商品を供給 してもらいノンブランド、自社の低戦略ブランドで販売する商品で ある。メーカーサイドは大量に販売ができ、全体のコストを下げる ことができるため、これらのプライベートブランドのOEMに応じる わけだ。
市場の構造としては、百貨店・ブランドショップが主力としている 高額高級ブランド商品・低額高級ブランド商品、ユニクロなどの低 額ファスト商品、スーパーの低額プライベートブランド、更に下位 のニッチーなしまむらなどの安かわいい商品レンジで構成されてい る。
百貨店は超高級ブランド商品を手がけながらその一方でファスト商 品の取り込みを行おうとしている。どちらも競合相手があり思い通 りにならないわけだ。これが市場を不安定にしている。
パリとかニューヨークの都市のリテール市場構造を見てみると整理 ができる。パリでもギャラリーラファイエットなどの老舗の百貨店 がある。ニューヨークにもサックスアベニューなどがある。お決ま りのブランドショップにうんざりしたとき、ギャラリーラファイエ ットのほうが気軽にブランド商品を手に取ることができる。
この二つの都市では、超高級ブランド商品の中でも高額商品は路面 店舗のブランドショップが担っている。これに対して百貨店超高級 ブランドの低額商品を扱っている。Tシャツ、小物商品で対面面販 売しないレジで清算できる程度のブランド商品である。
縮小している超高級ブランド店舗跡地にすごい勢いでファストショ ップが出店している。超高級ブランドショップに対する飽きが市場 に顕在化しはじめている。東京の丸の内の仲通りでは、ヴィトン、 グッチではないワンランク下のブランドショップとセレクトショッ プが同列で出店している。
見飽きた超高級ブランド商品より、何か発見がありそうなセレクト ショップのほうがゆっくりショッピングを楽しめられる。最もその ためには、セレクトショップとノンブランドとの違いを理解できる 質の高い市場であることが要求されるが。
今後都心の衣料品のリテール市場の構造が、超高級ブランドショッ プ、専門ブランドショップ、セレクトショップなどの路面店舗と、 ブランド低額商品を扱う百貨店の空中店舗と、ファスト商品を扱う 路面店にすみ分けられるだろう。日本の流通業は今まさに安定した すみわけへ移行する過渡期にあるといえよう。
興和不動産と丸栄が何らかの新しいビジネスモデルを模索し提供で きれば、栄エリアの非常に大きなインパクトとなろう。栄のフロン トに位置する丸栄百貨店に求められるポジショニングをどのように 取るかしだいで栄エリアが大きく動き出す。
そして市場ニーズに対応した都市構造が求められる。名古屋駅前で も名鉄が駅前に位置するビル郡の再開発の見直しを模索し始めた。 百貨店のビジネスモデルの趨勢しだいではターミナルビジネスにも 多きな影響が出るのは筆致である。リテール市場の構造に確固たる ビジネスモデルの登場が待たれるわけだ。
以上
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