
====[2009年8月25日]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、
テーマ:「メーグル」のブランド戦略
グーグルに「メーグル」と入れると名古屋観光ルートバスと出てくる。 最近メーグルバスとすれ違うと、乗客がいっぱい乗っているのを見 かける。街中をちょっとおしゃれな感じで人をいっぱい乗せて走っ ている。
もちろん「美味しい」ところしか走っていないため良く見えると言えば それまでである。本来市バスに求められる社会の一般の公共性とは別の市場で、他の市バス と差別化し、特定の利便性を追求したビジネスモデルといえよう。
このメーグルとすれ違うと、結構観光客が増えてきたなと感じる。 イメージが良い。メーグルは近い将来の名古屋の都市交通を代表す るブランドになる可能性が十分にあると考える。ブランドとして持 つべき上位イメージは環境、おしゃれ、トヨタを要する進化したモ ータリーゼーション社会への憧れ、スマートさであろう。 そしてそれが名古屋のイメージアップに貢献すればすばらしいことである。
最近のブランド戦略の理論を紹介しておこう。ブランドとはその商 品からイメージさせる上位イメージが作り出すプレミアム価値であ る。しかし多くのブランドが市場にあふれる中で、強いブランドが弱いブラ ンドを吸収しパワーブランドを形成する。
古典的なパワーブランドのように単に強い弱いだけのブランドでは ない。いくつかのブランドがコアとなるブランドの下に集結し強い パワーブランドを形成し、パワーブランド間の競争に打ち勝つよう コアのブランドに貢献する。 これがブランドポートフォリオの理論である。このコアブランドが いくつかのブランドを傘下に持ち、これらがコアのブランドに貢献 する。逆にパワーブランドはいくつかの傘下にもつブランドのポー トフォリオをマネジメントする。
今や単体のブランドで巨大なパワーブランドとの競争に打ち勝つ事 は不可能となりつつある。そのためにも個々のブランドがブランド ポートフォリオに参加する。例えば東京の銀座と言うブランドエリア には並木通り、みゆき通り、銀座6丁目と言ったサブブランドがあり、 これらのサブブランドとの相乗効果により銀座全体のブランド価値 を高めている。
このようにエリア間競争では、いくつかのサブウランドを持ち、 これらがコアのブランドに貢献するようになるとコアのブランドの パワーが増す。パワーブランドと呼ばれるものには優れたサブ ブランドのポートフォリオ管理をする能力が必要となる。
メーグルがブランド化し、名古屋の交通システムを象徴するブランド となり、メーグルに乗って名古屋を観光する事に対する憧れが醸し 出されると、名古屋観光のブランドに大きな貢献となる。このよう なサブブランドがいくつも登場し、コアとなるブランド価値を高め ると名古屋のブランドが東京、京都などの観光地と競争できる パワーブランドとなる。
ブランドポートフォリオ理論で栄エリアを説明しよう。栄には大津 通りというブランドストリートがある。それ以外には久屋大通とい うストリートがある。しかしこの二つのブランドストリートにはサ ブ、メインのポジショニングが不明確である。
昔、当ニュースレターで松坂屋の玄関は、大津通り側か久屋大通側 かと言う議論を何度も取り上げた。この問題はどちらのストリート が上位に位置するかと言う問題でもある。当時の結論は時代と共に 変化すると言うものであった。
現在栄エリアの持つ大きな問題点は、エリアマネジメントとしてエ リアが大きすぎる点である。栄でも1丁目から5丁目までまったく 文化、イメージが違う。更に栄エリアが包含する錦、丸の内3丁目 当たりから東区泉まで広範に栄エリアの呼称を使っている。最近時々 (栄)東、西、南、北の呼称を聞くが明確な市場ポジションを形成 しているとは言いがたい
それぞれがサブブランドのポジションを取り、栄のエリア内競争を 行い、コアとなる栄ブランドに貢献しているとは言えない、むしろ ぶら下がってともすれば足を引っ張っているイメージである。
逆に言えばコアとなる栄エリアのブランドとはどこまでを言うのか と言う事となる。ブランド戦略の理論からすると、いくつかの ストリート名、町名がブランド化しサブブランドとなりコアの栄エリア ブランドに貢献する必要がある。
では、この理論から名古屋駅前エリアを見てみよう。現在大きく成 長しているエリアである事は誰もが認めるところである。しかし今 のまま大きくなるとやがて第2の栄になってしまう危険性がある。
文化の違う通り、エリアがどこもがみな自分の都合だけで「名古屋 駅前エリア」を呼称し、サブブランをとして貢献しなくなる。そこ ではコアとなるブランドも不明確となる。そのようにならないため には、昔からの価値のある通り名、町名で細かくサブブランド化し、 サブブランド間で競争を行い、サブブランドのポートフォリオ化す る必要がある。
サブブランド間の競争はエリア内競争として、エリアそのもの価値 を活性化させる。その結果が名古屋駅前エリアのブランドがパワー ブランドとなるのである。名古屋駅前の旧町名を思い出してみよう。 名古屋駅を西から簡単に見てみよう。
名駅2丁目と言う町名は、実は西区と中村区にまたがる珍しい町名 である。この名駅2丁目の西に広がるのが「円道寺(えんどうじ)」 から「那古野(なごの)」である。
ミッドランドスクエアの東に接する南北の通りから、堀内ビルを挟 んで那古野の交差点まで北に向かう、ちょうど名駅3丁目を南北に 縦貫する通りがある。現在名古屋駅前エリアで居酒屋、カフェ、バ ー等が新しく展開し始めている非常ににぎやかな通りである。この 通りはかつて「堀内町」であった。
桜通りの西側を東西に斜めに走り現在の泥江町交差点に抜ける通り が「志摩町」である。大名古屋ビルの西側、ロイヤルホテル界隈が「広井 町筋」である。
名駅4丁目界隈:ミッドランドスクエアの南側から泥江町交差点に 至る東西を斜めに走る通りが「泥江町」である。名駅南界隈:笹島 交差点から広小路通りの南側がかつての名古屋の旅館街であったエ リアで、今でも舞鶴館等の旅館が残っているエリアがある。これが 「祢宜(ねぎ)町」である。
祢宜町と言う町名は是非残したい町名である。禰宜とは神社の宮司 の下で主に参道等の差配をする役職である。参道とはお祭りを意味 し、つまり親分集をまとめるかしらをいみする。
かつて旅館が集まり、もちろんそこにはばくち等の親分集を差配す るような重たい人たちも集まったであろう。名古屋駅前の旅館郡の 前身は、夏目漱石の小説にも出てくる旅籠屋である。
昔、九州等から夜行列車で乗ってくるとちょうど名古屋で夜となり、 宿を求める事になる。地方から京に上る人たちにはいろんな物語があ った。その物語の中継地が名古屋駅まえのいわゆる停車場の旅館街の 歴史そのものであった。
名古屋駅前アリアはまずここのサブブランド形成が、将来に非常に 役立つ事になる事を考えるべきである。
銀座エリアの構成を見ると、銀座何丁目と言う平面の呼称と、(銀座) 中央通、(銀座)並木通り、(銀座)みゆき通り等のストリートの呼 称からなっている。これは銀座の地形にも由来している。
名古屋駅前も名駅2丁目、3丁目、4丁目、名駅南の平面のほかに 名駅堀内通り、名駅泥江通り、名駅広井町、名駅志摩町等のストリート 呼称のサブブランドが生まれるべきである。 名古屋ブランドをパワーブランドにするためには、コアとなる名古 屋ブランドに貢献するサブブランドがアクティブである事が求めら れる。交通機関がブランドを持つ事も他に先駆けて非常に面白い可 能性を感じる。
ちなみに企業等でブランドを管理するブランドマネージャーは、ア セットマネジメントの中でもトップクラスに位置する役職である。 COOを補佐する役職が取り扱う仕事である。なぜならブランドこ そがその企業の価値の集大成だからである。
以上
キーワード:ブランド戦略、ブランドポートフォリオ、メーグル、銀座、栄
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