
====[2009年4月5日]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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テーマ:名古屋のポジション2
前回のニューるレターにおいて、かつての高度経済成長時のように 内需の拡大を伴う経済成長では10%を超える経済成長を実現でき たが、現在のような通商産業立国では2%の経済成長がやっとであ り、しかもその恩恵はすべて東京に集中し、地方には配分されない 構造的問題を日本が抱えている事を確認した。
通商産業立国では、グローバルスタンダードを利用した、世界中で 安い経営資源を組み合わせたマトリクス企業の企業価値の成長のみ が日本の経済成長に貢献をした。そしてそれはこれらの企業の本社 がある東京のみに恩恵が集中する事を意味していたわけだ。
そして名古屋、愛知にはトヨタ自動車の企業群が立地し、輸送機器 関連産業クラスターを形成する事によって、東京と同列の企業価値 の成長に、更に生産過程の付加価値の蓄積という恩恵を実現し、勝 ち組のポジションを手に入れる事ができたわけである。
この産業クラスターの生産性を上げることが名古屋、愛知県の生き 残るための方策であった。近代経営の経営資源は人、財物、金では なく、人、財物、リスクマネー、スペース、IT技術、鉱物資源の 6つである。
この6つの範疇で愛知県をポジションを考えてみよう。まず人は、 これまで東京-大阪の旧日本の経済機軸の中心に立地し、豊富な人材 が行き来し、利用することができた。しかし今後この経済機軸が不 明確になることによる影響は大きい。
次に財物、スペース、鉱物資源であるが、東海地方の良質な港湾施 設、空港施設を独占的に使用する事ができた事により効率よく入手 できた。スペースは当然広大な濃尾平野にありほぼ無限に利用でき た。
リスクマネーにおいては外部からの調達は必ずしも良好ではない。 東海地方に拠点を置いていた東海銀行が再編された後、必ずしも実 効性ある金融システムがあったわけでないが、これまでの東海地方 の歴史的な内部留保の蓄積が有効的に機能していた。今後は新しい ファイナンスのシステムの構築が急がれる。
これらの産業クラスターとなるべくインフラが存在していたのが愛 知県であった。そしてタイミングよく2005年の愛知万博開催に向け て、中部国際新空港、港湾整備、環状交通網の整備が行われて、こ の地域の社会基盤に対して大掛かりな公共投資がなされ、それはこ の地域の産業クラスターの生産性に大きく貢献した。
三河地区の産業クラスターの現場と隣接する名古屋という大消費地 が有機的に統合して、産業クラスターの重要な生成要因であるフロ ント都市として名古屋が機能し始めた事は、産業クラスターの成熟 に大いに貢献した。
さてこのようにして勝ち組となった愛知県、名古屋ではあるが、2008 年以降の世界規模の金融恐慌によって、非常に大きな調整を余儀な くされているわけである。そして今後名古屋が直面しなくてはなら ない問題点は、このグローバリゼーションの再構築にどのよう対応 していくかという事である。
そもそも経済成長の源泉はどこのあるのか?経済成長は他に対して 競争優位ある革新(イノベーション)とレバレッジである。常に新 しい技術革新をこない他に優位性ある付加価値を生む地域になる必 要がある。
この地域で育つ技術革新が、中型旅客機になるのか、グリーンカー になるのかはわからないが、そのために必要なのは、優れた人材と、 良質なリスクマネーである。 優れた人材は魅力ある住環境、安全 な社会、高学歴をサポートする高等研究機関、それらを評価するリ スクマネーによって集まる。
ノーベル賞を受賞する学者を生み出す大学があっても、そこから人 材が流出するエリアであっては意味が無い。むしろ外で基礎をつん だそのような人材が集まるような弥勒を持つ必要がある。住環境、 評価するビジネスチャンス、リスクマネーである。
これら快適な住宅地の整備、大都市、職場、外からのインターフェ ースこれらの有機的なネットワークの構築、グレードアップは、即、 名古屋駅、名古屋市の都心、郊外丘陵地、三河の企業群、港湾施設・ 空港これらの交通アクセスの効率性を高める事を意味する。
名古屋、三河地区の住環境を更に魅力のあるものとする事、名古屋 の都心、生産現場、研究現場、港湾、空港、名古屋駅の交通ネット ワーク。これらの東海地方の絶え間ないインフラ整備・更新が、産 業クラスターの革新をひきおこし今後も名古屋の成長に大きく貢献 するものと考える。
そして、いくら革新的な技術、新製品が開発されても高い労働者で 生産していれば競争力は無いし大きな利益が実現できない。安い経 営資源の調達である。これがレバレッジである。
レバレッジは安い資金、安い労働力、安いスペース・・・等安い経 営資源を以下に調達するかによって組成される。日本の生産性の高 いエリアと海外労働者の多い地域の相関性は非常に高い。
改めて言うまでもなく生産性の高い愛知県とか東京は、全国でも有 数の海外労働者の多いところであった事は周知の事実である。これ までの愛知県の生産性の高さは、ひとえに海外労働者によってもた らされていたといっても過言ではない。まずこの事実を認める必要 がある。
アメリカはサービス業の生産性が日本に比べて数段高い。それはサ ービス業に移民労働者を多く登用しているからである。製造業のレ バレッジだけが海外外労働者の役割ではない。移民などの海外労働 者を製造業のみで多用するのは日本以外ではドイツだけである。名 古屋が外部レバレッジをどのように取り込むかについて現実的な認 識が必要になる。
このように名古屋がこれまで同様通商産業立国としての利点を更に 拡大して、産業クラスターをは再構築して大きく成長する事は当然 の選択肢である。しかしその一方で通商政策だけに頼っても2%の 経済成長しか期待し得ないという現実にも目を向ける必要がある。
自動車以外の通商産業立国となると名古屋は他の地方と変わらない ポジションになってしまう。次回内需拡大政策としての名古屋の立 ち位置を考えてみたい。
以上
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