
====[2009年2月15日]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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テーマ:不景気の技術進歩
名古屋のランドマークとなったトヨタと毎日ビルの再開発であるミ ッドランドスクエアは、失われた10年と呼ばれた不景気の真っ只中 で構想がまとまった。この再開発は実は1980年代末のバブル経済の 最中にも両社の間で構想が協議された。
しかし現実に、両社の資産の評価が折り合わずにたち切れになった。 バブルが破綻して不景気になって一気に両社の歩み寄りが可能とな り、ランドマークが登場した。JR東海のセントラルタワーズもバ ブル崩壊後の不景気において整備が進んだ。不景気だからこそ、古 い国鉄のビジネスモデルを一気にかなぐり捨てることが可能だった のかもしれない。
バブル経済つまり好景気の時には過剰な投資がなされるが、現実に は生産性の高い改革、革新或いは技術革新がおきにくい。むしろ不 景気のどん底のほうが躊躇なく古い生産性の悪いモデルを捨てて革 新的技術、新しいビジネスモデルの模索が始まる。
不動産投資市場においても、不動産ビジネスの革新であった不動産 ファンドは、デフレ経済からの脱却を目指して、SPC、REIT などの関連法案が整備されて、いろんな共同投資形態のビジネスモ デルが開発された。
名古屋の異業種の市場を結びつける電子マネーが新たな模索を探り 始めている。名鉄と地下鉄が共通のプラットフォームで電子マネー の運用開始を遅ればせながら公表した。2010年開始予定である。東 京で進んでいるスイカ、パスモのビジネスモデルの実効性をご存知 の方からすれば遅れていると言わざるを得ない。
JR東海のトイカが、この電子マネーに参入していないのが名古屋 の電子マネーの遅れを如実に語っている。もしJR東海の業績がも っと悪く、株価も下がっておれば、おそらく過去のしがらみ・プラ イドをかなぐり捨てて、名古屋のリテール市場の共通の電子化マネ ーの開発に主導的な役割を果たしたのではないだろうか?
名古屋の電子マネーの開発に期待するより、パスモ・スイカなどの 東海道沿線での使用の拡大を期待したほうが早いのではないかとい う揶揄さえ聞こえたぐらいだ。
少なくとも日本で最も信頼が高く、流動性が高いのが「貨幣」であ るにもかかわらず、それ以上に電子マネーに対するニーズが高いの が、現在の市場トレンドである。マイレージマネーなどいろんな第 3のマネーのビジネスモデルが登場している。
地域エリアのリテール市場も電子マネーのビジネスモデルを取り込 んでいろんなプロモーションを行い市場の成長につなげている。そ してこれらの電子マネーの核となる企業が鉄道等の輸送機関である。 毎日必ず使うマネーがそのキーとなっているようだ。
JR各社、私鉄各社そしてその延長にある航空会社である。電子マ ネーの存在は、地域経済のリテール市場と輸送手段という異種の市 場を結びつける役割となりつつあるわけだ。そしてこれらはいずれ も、鉄道の主要駅を核とする駅前ビジネスの延長線上にあるもので ある。
過日の日経新聞で、世界中で新たな鉄道建設が始まるという報道が あった。世界的な需要不足を補う巨額な公共投資の一環として、鉄 道インフラの整備が始まるようである。国内の内需の喚起のために、 或いは地域間の生産性を上げるためには、交通アクセスの革新、更 新、再投資は欠かせられない。
そこでふと思い出すのが名古屋の大商業エリア栄である。栄には主 導権を取れるような私鉄の乗り入れがない。かつて当ニュースレタ ーでトヨタ(豊田市)と栄を直結する弾丸鉄道を作ってトヨタの収 益を栄に落としてはどうかという構想を紹介したことがある。今と なってはトヨタの業績低下でそのタイミングがなくなってしまった。
では栄に唯一乗り入れている名鉄瀬戸線を金山にまで延ばして、中 部新国際空港、三河方面のアクセスを栄に持ち込んだらいかがだろ うか?構想としては瀬戸まで延伸した鉄道をそのまま三河まで下ろ し循環鉄道とすることも面白い。名鉄と地下鉄の電子マネーが即地 域に貢献するだろう。
鉄道ビジネスの魅力により、新たな投資マネーを栄エリアに呼び込 むインセンティブには十分なりうる可能性がある。鉄道ビジネスか ら派生する電子マネーによる地域経済への刺激も期待で起用。不景 気の時にこそ新しいビジネスモデルの模索を進める必要がある。
地方の新幹線整備も再配分の意味からは非常に重要であるが、デフ レ経済の脱却は小泉首相の都市再生が起爆剤になっている。東京で はなく地方の都市の再生という意味で中核都市の鉄道再整備は、こ の景気浮上の目玉に十分なりうるものである。
名古屋の経済のダイナミズムをいかに取り戻すか、今まさに議論す る機会でもある。
以上
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