
====[2008年12月20日号]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、
テーマ:土地を安いところで買いたければ株を買うな
名古屋の景気動向、地方自治の財政逼迫、期間社員・契約社員解雇 の悲惨な状況が全国で放映されている。日銀が出す景況感において 愛知県が全国を下回ったことを公表している。
今年の夏前に名古屋地区の百貨店の売り上げ前月比が、やはり全国 をより群を抜いてマイナスを示していた。名古屋の栄えのビジネス モデルが原因と当ニュースレターでも取りあげていたが、この大き な景気調整の予兆であったわけだ。
当時のニュースレターでもとりあげたが「名古屋の消費の逃げ足は 速い。」は今後の教訓になることとなろう。今回の不景気では他にも 多くの教訓を得たはずである。
先般ある宅建業組合の会合での世間話である。いよいよ名古屋の地 場の開発デベロッパーも経営が厳しくなっているという話で持ちき りである。郊外の住宅地を抱えている開発企業にとっては非常につ らい状況に追い込まれているようだ。
かつてのデフレ不況では、ゼネコンが売れもしないマンションを債 務保証して作らせ不良債権を増加させ破綻した。今は債務保証こそ していないが、SPCを使って開発リスクを移転したりしている。 SPCから物件を買おうとするデベロッパーは手付けを放棄して簡 単にリスクを投げ出してしまう。そのツケはSPCに出資している ゼネコンである。
大手ゼネコンが、中東ドバイなどでオイルマネー関連の建築で、代 金の回収ができない物件が出始めているということである。回収で きても円高で大きな損が出ているとの事である。今期は多くの特損 を計上せざるを得ない状況にあるらしい。
アパートマンションの開発業者の破綻も危惧されている。開発業者 に借り上げをさせている個人のアパートオーナーの信用も一気に収 縮するようだ。特に三河地方の景気の良い時に、この地方の従業員 用のアパートを見込んで作った投資家が今後多く破綻する懸念があ る。
当然これらのアパートローン、住宅ローンに特化している銀行の体 力も削られていく。それが更に地域経済に影を落とすこととなる。
今競売市場に、多くのアパートマンションの破綻物件が登場しはじ めている。そのデベロッパーにも品質の高いところから粗悪な建築 で大量に販売を伸ばしてきたところまである。粗悪なデベロッパー の競売物件を安く買って、われわれ業者に賃貸管理の依頼が来るこ とになるが、当然粗悪な物件であれば嫌われることとなる。
市場原理では、情報の対象性が第一の原則である。粗悪な物件は本 来市場から淘汰されなくてはならない。しかし風評被害等の防止で 情報の非対称性が起きると、粗悪な商品が市場から淘汰されずに居 座る。これは市場全体の評価にかかわることになる。
不動産屋であれば、物件の良し悪しはわかっている。しかし最近の 投資ブームにおいてアパートデベロッパーのアパート販売のプロパ ガンダに乗っかってくるのは、およそ不動産投資市場とは門外漢の 税務の専門家か、FPである。
彼らの資質を問題視するつもりは無いが、不動産の領域でリスクを とった経験のない資格だけの人たちが得意げに不動産投資市場を解 説している結果が今後登場する多くの破綻である。しかもその責任 は彼らではなく不動産投資市場にくる。
しかしこのような融資拡大のビジネスモデルのモデルリスクこそ、 アメリカで問題になったサブプライムローンである。
他にも大きな教訓がある。2004年から始まった都心部での地価高騰 に乗り遅れた企業の社長さんから、今度いつ土地の値段が下がりま すか?という問い合わせをもらっていた。「今度安くなったら絶対買 います」と。しかし今安くなっても彼らが買えない。なぜか?
元気名古屋の景気で蓄財した資金は確かにあったが、株式、オース トラリアドルなどで運用していたために地価の下落より先に目減り してしまって、マイナスの資産効果によって土地を買うどころでは なくなってしまっている。
不景気になるとやたら「長期投資」をという言葉を引き出し得意げ に解説する人が現れる。長期投資をするのであれば現金で蓄財し、 株式など運用は絶対にしないことである。株式が下がるから地価も 下がるのである。
資産価格の単純なメカニズムも理解できない個人に、都合のいい利 回りをたきつけられては困る。デリバティブで巨額な損失を出し理 事長が辞任した駒澤大学の問題は、デリバティブが悪いのではなく、 金融商品のリスクを理解できない人に運用させたのがまずとりあげ らっるべき間違いだろうと推察する。
長期的に安いところで土地を買いたければ、株式など他のリスク資 産を買うな!である。現在学会等で言われていることは、最近の地 価の明確な17−18年のサイクルが生じているということである。
経験的にこれを解説すると、地価が高騰する期間は長くても4年で ある。戦後最長の好景気期間は「平成のいざなぎ景気超え」の5年 超である。その後約10年が下落の調整期間であり、その後回復期間 が3−4年というサイクルである。
弊社では、今回2004年以降の都市バブルでも、弊社の顧客にはこの サイクルにかんする進言を取り入れてさせて、地価が下がる前に売 りぬけさせることができた自負がある。しかし購入を希望している 顧客にたいしては、株などで運用していた為に今回もタイミングを 逃すことになってしまった。
もし、今回不動産資産を自分の資産ポートフォオに組み込みたいと 考えていた人たちが現金預貯金で蓄財していたら、地価の下落トレ ンドで買いに入り、これからはじまる地価の下落も緩和できたと考 えられる。大きな教訓を理解していただきたい。
土地を買うための資金は株式で運用するな。
以上
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