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====[2008年10月10日号]==
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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  テーマ: 流通店舗と都市機能

イオンの店舗が益々巨大化している。埼玉に巨大メガストアー「イ オンレークタウン」がオープンした。テレビ等でも報道されたが実 に大きい。自動車のディーラーから医療モール、ジャスコ、マルエ ツまで含め500舗以上が出店している。

新聞の表現を借りると東京ドーム5個分の広さである。最近のイオ ンの店舗開発の新聞の取り上げ方は、ほとんどの新規オープン店舗 で「県内最大」と言う表現が使われる。流通店舗がメガストアー化 してきているわけである。

これは20年以上前のアメリカですでに起きていた現象でもある。ア メリカのメガストアーの展開を見た時、日本もこうなるのだろう か?と言う半信半疑の反面、これはアメリカのように広大な用地が 余っていて、自動車社会だからできるのだ。国土が狭くて都市に密 集している日本では、そうはならないだろうと言うのが当時の大方 の見方であった。

しかし見事にアメリカの流通店舗の歴史の踏襲をしている。

アメリカのニューヨークのマンハッタンに行かれた方々も多いだろ う。思い出していただきたい。5番街などの中心部には日本のよう な形態の百貨店が少ない。少ないのではないが、存在の影が薄い。 中心を形成する流通店舗はブランドショップ店ばかりである。

最初にあげられるのが老舗百貨店と呼ばれるサックスフィフスアベ ニューである。これは日本の百貨店に近いものがある。マンハッタ ン5番街にはもうひとつ有名なバーグドルフグッドマンがある。こ れは超有名なブランドショップばかり集めた百貨店である。その他 衣料を中心にしたデパートが数店ある。

現在の日本の流通市場の占有率で見てみると、ジャスコなどのスー パー業界、コジマ電気などの専門店、そして百貨店がそれぞれ3分 の1ずつ分け合っている。逆に言い方をすれば百貨店のシェアがそ れだけ小さくなってきていることを意味している。

商品にこれといい差別化が無い一般消費財はみな郊外へ車で買い物 に行くわけだ。名古屋では郊外まで行かなくても、市内に数店舗こ のようなスーパーが点在しており、その利便性から存在感を増して いる。

一方、大都市の中心部には専門ブランドショップが集積し始めてい る。名古屋でも今秋11月に栄の本屋マナハウスの跡に、アパレルの ブランドショップ「ブッルクスブラザーズ」がオープンする。ビル トインのショップではなく独立店舗である。

栄にはビルの1階のビルトイン店舗ではなく、独立店舗としてアパ レルを中心に店舗が集まり始めている。コーチ、ゼニア、ヴィトン 等がそうである。東京でもブランドショップの新規オープンは主流 が独立店舗である。

このような流通店舗の都市形態もニューヨークのマンハッタン化し てきているといいえよう。

差別化されない商品と、高度に差別化されている商品の流通店舗の 違いである。差別化されない商品は単純に「利便性」「値段の安い」 ところで購入される。スーパーである。もっと細かいリテールはコ ンビニに移管される。

しかしコンビニも今のままではなく、もっと地域に密着した少ない ロットの販売形態、あるいは予約、取り置き、配達など新しい機能 などが要求される。単純に駅前、大通りではなく、住宅地に中にま で入ってきている。コンビニがライフラインになりつつある中で都 市形態に与える影響も当然大きい。

その一方で、インターネットなどの情報媒体の発達により流通店舗 の取り扱う商品に大きな影響が出てきている。インターネットでデ ィスプレーtoドア、つまりキーボードでクリックするだけで玄関 先まで配達してくれる利便性はスーパー、ブランドショップ関係な く強力な競争相手となろう。

そしてブランド商品などの高度に付加価値が集積された商品は、都 心のブランド専門のチャネルで購入される。大都市のエンターテイ メント性のあるエリアで、非日常的なショッピングの雰囲気の中で、 購買と言う価値の満足が完結される。

このどれにも属さない中途半端な流通形態は市場から淘汰されてし まう可能性がある。このような流通店舗のトレンドを考えながら今 後の都市形態を想像してみる。

まずデパートが大都市の中心部を構成するという形態が今後薄らい でいくのではないだろうか?逆にエリアがひとつのデパート的なコ ンセプトで構成されようになる。そこではブランドショップが各店 舗として、高度に集積した専門に特化したブランドの販売を行う。 都心部のブランドエリアの形成である。

ひとつのエリアがひとつの百貨店を構成するわけだ。ブランドイメ ージの具現化。エンターテイメント性、アメニティ、休息、安心、 快適、満足これらのひとつのエリアでコンパクトに完結させるエリ アである。

その一方で、郊外型のスーパーが生活インフラとして、その役割の 重要性を高めていく。スーパーの進出に必要な人口規模の再編が必 要になる。現状の通常のスーパーでも必要になるのが50万人くらい の市場規模のエリアである。

これに満たないような5万人以下の人口規模の都市は、限界都市と なり再編の対象となる可能性がある。5万人以下の人口規模でメガ ストアーは成り立たないからだ。市町村合併、集落部分の移動、新 たな街の出現等都市の再編が要求されるのかもしれない。

冒頭のイオンのメガストアーは埼玉を中心に1都3件にまたがる市 場を想定している。商圏が330万人である。このような超大型スト アーの傘下に入らなければ、50万人くらいの人が近接するエリアを 構成する必要がある。

このような中堅の都市が点在して、その中心に大都市が存在しその 中心部に従来の百貨店のコンセプトを持ったブランドエリアが形成 される・・・と想像される。おそらく栄の将来の姿はこのような都 市形態を前提に発展していくのではないだろうか。

そして考えておかなくてはならないのは、リニアの完成により、東 京名古屋間が1時間になった時の流通店舗の変化がもたらす都市構 造のあり方である。

以上



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