
====[2008年9月25日号]===============
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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テーマ: 2008年度基準地価
サブプライムローンがついにリーマンショックとなり、日本の新興 不動産開発企業が次々に破綻している中で、基準地価が公表されま した。
日本全体の平均で1年間上昇に反転しただけで、下落に戻ってしま った。たった1年でしかなかったと言う新聞の論調が印象的であっ た。
「これはそんなに短くて何の恩恵も受けていないぞ」という絶叫が 行間にあったように考えるのは筆者だけだろうか?市場は果たして バブルを批判しているのだろうか?あるいは待ち焦がれた短かった 事を残念がっているのだろうかどちらだろうか?
しかし現実問題、2003年以降地価が反転し始めたのは都心部だけで 最後まで地方は浮上しなかった事になる。都心部の各県のキャピタ ル都市の半分くらいしか地価の上昇の恩恵を受けなかった事になる。
更に今回の下落には従来と違って非常に大きな特徴がある。通常で あれば都心部から地価が上がり、この上昇した地価が周辺部に波及 してやがてピークに達する。その後都心部から地価が下がり始め地 価の下落が周辺部に波及するはずであった。
今回のバブルは、上昇局面においては、都心部から周辺都市部に地 価の上昇が波及する事は見られたが、下落は周辺から先に下落し始 め、都心部の中心部が上昇率が縮小したものの、以前のように都心 部から下落して、その下落が周辺都市に波及する現象が見られてい ない。
何が言いたいかと言うと、現在の地価の変動が示しているのは地価 の波及ではなく、地域格差の拡大である。
もうひとつの特徴が、新聞各社がさかんに使っている言葉である 「ファンドバブル」である。ファンドの社会的意義を本当に理解して使 っているかどうか怪しいが、ファンドによって地価が上がり、ファ ンドによって地価が下がったのである。これが真実である。
地価はファイナンスがあってはじめて上昇する。ファイナンスなく して地価経済の活性化はありえない。銀行の間接マネーではなく、 ファンドのリスクマネーによって都市開発、ビル再開発、不動産投 資がなされるのである。もっと厳密に言えば「外資」のファンドマ ネーによって日本の不動産市場がファイナンスされているのである。
外資のファンドが引けば、日本の不動産市場は一気に縮小して、景 気が下降して、自治体の税収が減り、リスクポジションは破綻を待 つだけという状況になってしまうのである。地価が上がらなければ 信用も供与できない、銀行も貸し出しもできない状況になってしま っているわけだ。
リスクをとるセクターを依然として海外に任せてきて、まったく日 本の国内でリスクをとるセクターを育ててこなかったつけが出てい るのである。
例えば、わかりやすいのが消費者ローンの上限金利である。日本で は上限金利の高さが社会問題になり、厳しく低く抑えられている。 アメリカの消費者ローンの上限金利は各州によってばらばらである が、あえて言うなら上限があってない。
日本的に考えると、ボッタクリのギャングが横行するまさにハゲタ カの国家と言う事になるのかもしれない。しかしファイナンスの理 論からすると、金利はリスクに対する対価である。つまり金利の上 限がないという事は、リスクの上限も無く引き受けるという意味で ある。
日本のように20数%で上限と言う事は、20数%以上のリスクは取 らない市場であり国家である事を意味している。リスクの高い人、 投資、事業は市場から排除して、一切存在すら認めない事を意味し ている。
アメリカは多様性の国家である。人種のルツボと言われてあらゆる リスクに対して寛容である。そのためにリスクを引き受ける体力が できているわけだ。その一方でアウトローはアウトローとして厳し く取締りをする。これがリスクテーク社会であるアメリカである。
リスクが市場に氾濫しているにもかかわらず、上限金利、厳しい行 政指導によって保護している状況下でリスクに対して体力は育たな い。
前置きは以上にして、名古屋の事を書きます。
毎日新聞の、東海環状道路の東回りの沿線に、地価の上昇ポイント が集まっている、と言う記事が非常に印象的でした。社会基盤整備 (公共投資)は名古屋の場合効果を示していると言う事である。
以上
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