ニュースレターバックナンバー

====[2008年8月1日号]===============
  「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
        名古屋ビジネス情報
     主宰 川津商事株式会社
=========================
名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、

  テーマ: デジャブー

ECONOMISTのWEBサイトで日本の年金が話題に上ってい
た。 http://www.economist.com/finance/displayStory.cfm?source=hptextfeature&story_id=11793172
日本の年金は、お年寄りを助けてはいないが、それ自体は150兆円 の規模であり、世界でもっとも大きな、非常にリッチなものである としている。今、改革の途上にあり、そのあり方しだいでは、東京 の株式市場に与える影響も非常に大きいとしている。

現在資産の3分の2が利回り1.6%の日本の国債に預けられている。 ノルウェー、スエーデンが7%、カナダが10%の年金の運用をして いるのに対して、日本は3.5%しか運用できていない。

日本の政府はリターンを上げる代わりに、老人へのサポートを下げ るか、税金を上げるかの選択に迫られている。ただしそれはどちら も人気がない。と指摘している。又、投資技術のほとんどない官僚 による運用が原因と指摘し、サブリン(国家)ファンドにして運用 益を高めるべきだとしている。

これも海外からのひとつの指摘である。巨額の年金資金を市場規模 250兆円あまりの東京株式で運用すると匂わせただけで、海外の資 金が東京に集中するのは明らかである。後段には、非常に興味ある 日本の国債発行残高がGDPの180%にものぼる問題に触れている が、前置きが長くなるので、興味がある方はサイトを覗いてみてい ただきたい。

さて前置きは短くして、今年になってアメリカの地方銀行がすでに 5行も破綻している。さらに資本不足に陥っている2行の業務停止 が公表された。米連邦預金保険公社(FDIC)がすでに継承銀行 を指定している(日本経済新聞7.26)。

「資本不足」「地方」「銀行破綻」「預金保険」「承継銀行」・・・・・ 少し前に頻繁に聞いた事がある言葉である。そう、1990年代の日本 のバブル経済破綻の時に毎日のように新聞を飾った言葉である。

今アメリカで同じ事が起ころうとしている。そして日本でも物価高 (なぜか新聞各社はインフレであるという言葉を使わない)による 所得の劣下、市場金利の高騰により格差の下方から破綻の連鎖が始 まる可能性がある。

収益力の弱い、資本力の弱い地方の銀行から経営が不透明になって もおかしくない。1990年代末の事をもう一度思い出そう。

銀行は融資資産の破綻による劣下、しいては資本の減耗を恐れて貸 付金を回収しだす。いわゆる「貸しはがし」である。貸しはがしは 優良融資から起きる。不良債権およびその予備軍は最後まで温存さ れる。これが日本の銀行がゾンビのごとく不良債権を延命し続けて いると言われた所以である。

さらにもっと恐ろしかった事は、将来の経済の糧ともなる優良な新 規案件に対しての融資が止まってしまった事である。将来性はある が、リスクの高いスタートアップの事業に対してファイナンスがつ かなくなってしまったのである。

今起きているアメリカ経済の状況は、CDOの格付けの見直しによ り急激に資産価値の劣下が起きている。その結果債務超過になり、 資産を売って返済をしなくてはならないが、すでに、市場価値のあ る優良資産しか売れず、これらが良いものから順に処分される。

そこまで業績は悪くないから大丈夫と考えている方。あなたがター ゲットとなるのである。

これが現在市場で行われている事である。東京の再生ファンドには 非常に多くの再生案件が非常に多く持ち込まれ始めている。スクリ ーニング、デューデリ、ロールアップ業務に奔走している状態だ。 「ファンド」をバブルの破綻の根源と誤解して邪視している市場と はまったく違う。

それでも再生できないと最後に不良資産ばかり残って破綻する。不 良資産のバルクセールが起きるのはその後である。銀行も同じであ る。経営悪化すると、現時点で優良な貸付先のほうがまず貸しはが しの対象になるわけだ。このような10年前の出来事が頭をよぎるわ けだ。

名古屋のファイナンス市場は、東海銀行の再編後、三菱東京UFJ 中心としたメガバンクと中小の銀行群という構造になっている。不 景気に、三菱東京UFJが名古屋の市場ニーズに十二分に応える事 ができるか?これらの中小の銀行が市場ニーズを前に放棄せず応え 続けられるか?

1990年代のバブル経済破綻以降20年足らずの短い期間で起きた景 気循環のサイクルにおける新しい市場金融システムが試される時に なってきた。名古屋経済が取ってきた選択が正しいのかどうか?

以上



| ニュースレター |  

ご質問などがございましたらお気軽にお問い合わせください。

川津商事株式会社 川津ビル株式会社 
弊社へのお問い合わせ