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====[2008年6月5日号]===============
  「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
        名古屋ビジネス情報
     主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、

  テーマ: 百貨店丸栄に興和が資本参加、役員を送り込む 

先月拙著「リスクを移転し始めた不動産投資市場」を出版して以来、いろんな方から反響をお寄せいただいた。大変ためになるお話が多い。この場をお借りしてお礼申し上げたい。

表題は、5月末の株主総会を経てプレス発表されたものである。名古屋の老舗4M百貨店に一つである丸栄(まるえい)に名古屋地元資本の興和から資本と役員が入る事になったわけだ。皆さんはこれをどのように受け止めるのであろうか?

最近、取引先から信書が来て会社名が変わる案内が届く事は、日常茶飯事である。会社がくっついたり離れたり、敵対M&Aだろが協調統合だろうが関係ない。市場原理に基づいて吸収合併統合が繰り返されているのが現状である。

業界の話で言えば、中小零細の工務店の多くが、身売り願望があるほど激しい市場競争にさらされているわけである。これは日本だけではない、グローバルな市場でも知らない間に優良企業の会社名が変わってしまっている。

特にアメリカの銀行、証券等はその最たるもので、次々と統合、売却を繰り返し今はなんと言う名前だったっけ?とすぐに出てこないのが当たり前である。

さて表題の件に戻ろう。老舗の丸栄百貨店が不振の栄エリアにあり、業績をなかなか伸ばせないでいる現況で、新しい資本の提携先を得たのか?老舗の百貨店がついに興和に変わりつつあるのか?日本式の浪花節経済スタイルから言うと、M&A、資本提携はすべてのっとりで、行儀の悪いお金の亡者にいいように食い散らかされるというイメージである。

資本市場で起きている状況から言えば、まったく逆である。拙著の中でも何度も強調しているが、リスクをマネジメントするニーズが市場で非常に高まっている。その結果リスクをとる者の発言権が非常に強くなっている。

このリスクをとる機能を担うのがエクイティーである。そしてその支配力が強大になっていくイデオロギーが金融資本主義である。

しかしこれは逆に見れば、リスク資産が常に新しい資本を求めて資本市場を動き回っているのである。これがリスクを移転し始めた市場の本質である。

不動産資産、あるいは事業投資例えば自動車産業であればトヨタというブランド資産はリスク資産そのものである。しかも高収益を上げている投資ビークルほどハイリスクである。つまりこの非常に高いリスクを引き受けてくれる資本を常に必要としているわけだ。

ダイナミックな市場では当然資本も劣下する。リスクをとれなくなった資本といつまでもいっしょにいても成長性はない。常に新鮮な新しい資本を求めていかなくてはブランド等のリスク資産はそのリスクキーな資産を維持できない。

グローバルな資本市場で、リスクが移転するのは単にリスクが嫌われるだけでなく、リスクが能動的に新しい新鮮な資本を求めるからに他ならない。

丸栄は周りの松坂屋、三越のような大資本の全国レベルの広域企業ではない。にもかかわらず松坂屋、三越のように新しい資本との出会う機会に遅れを取ってきた。今まさに新鮮な血流ともいうべき新たな資本を手にしたのである。

もう一、流通業界の大きなトレンドがある。流通業界の器である商業施設が非常に大型化してきている。その中で大型商業施設を高度なレベルで開発運用するノウハウが非常に専門化してきた。

これを背景に大型施設の中で営業するコンテンツ部門と、施設を開発マネジメントする部門が進化的分化してきている。丸栄と不動産資産の開発を手がけてきた興和とは、その意味で非常にベストジョイントといえよう。

同時に東海地方の大商業エリアである栄エリアというブランドが非常に劣下してきている。栄エリアが新しい血流である資本を求めているのである。丸栄百貨店は栄エリアのフロントにある。このジョイント企業が栄エリアの再生の起爆剤になる可能性もある。

ただし、この点を名古屋の流通業界の他の当事者に聞いてみたところ、それにはかなりの時間がかかるだろうなという事でした。10年はかかるかもしれないそれくらい栄エリアが機能不全に陥っているという事らしい。

参考文献 「栄の再生」     http://www.kawatu.co.jp/nagoya/topic4/sakae2008.pdf     以上



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