
====[2008年5月20日号]===============
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、
テーマ: WEB2.0からWEB3.0へ−その1 サブプライムローン問題に端を発し金融資本市場の機能低下によっ て、一気に市場原理の暗い面が市場に目立ち始めた。このような時 こそ枝葉末節にとらわれる事なく、大きな流れを見て行動したい。
大学でファイナンスを学ぶと最初に登場するのが、近代ファイファ イナンスの祖となるマコゥヴィッツの分散ポートフォリオ理論であ る。1960年代、彼は大学で指導教官に株を売りに来ていた株の セールスマンとの雑談の中からヒントを得て、このモダンポートフ ォリオ理論を作り学位請求論文とした。
ちょうどアメリカが戦後の成長をなしとげ、企業年金の運用等が始 まっていたが、この運用があいつで破綻し社会問題となっていた。 そこで1974年エリサ法が制定されて、年金等の運用にこの分散 投資法が義務づけられ、リスクの分散が社会的に認められ定着し始 めた。
以来証券投資の投資技術の歴史は、この分散投資をベースとした手 法の域を出ない。分散する事でリスクを低減する。この投資哲学は 以来40年以上にわたり支持され、市場に普及浸透し証券市場を成 長させてきたわけである。今後も信頼される事になろう。
2000年以降アメリカでは、経済を下支えするために住宅バブル 出現させてきた。住宅市場で住宅が飽和状態になっている中で、リ スクを移転するビジネスモデルによって、本来なら売るにはリスク が多すぎる低所得者層にまで市場を拡大させて、バブルを維持して きた。つまり超過収益得るためにそのために必要な超過リスクを容 認してきたのである。
このリスクを分散して軽減する事は全く間違っていない。それは哲 学であった。しかしリスクを市場に移転するビジネスプレーヤーは、 自分でリスクをとる必要が無い分、無尽蔵にリスクの高いディール を増やし超過利益をえた。この利益で景気を支えてきたのである。
これらのリスクは市場の中で分散した事によって、市場に非常に多 くのリスクが蓄積され、たらい回しさ、あふれ出した。許容範囲を 超えたリスクは、金融市場の中で胃痙攣を起こし始めた。・・・これ は拙著の「リスクを移転し始めた不動産投資市場」清文社の内容の 一部である。
今や市場では、住宅市場で超過利益を求めた分、非常に多くの超過 リスクが渦巻いている。
「WEB2.0」はインターネット世界の技術レベルの総称である。 以前日本でも本で紹介され、世界共通のIT市場のバージョンを示 す言葉となっている。インターネットの創成期では、自分でソフト を購入して情報を作る事が主流であった。従ってそのためのソフト がマーケティングの中心にあった。マイクロソフト等の隆盛がここ にあった。
しかしインターネットの普及と共に、ネット上に情報の蓄積が始ま った。そしてこれらの情報の検索競争が始まった。その先端にある のが、ヤフーであり、グークル等の検索エンジンである。
ソフトを売る時代が過ぎ、かげりを見せ始めたマイクロソフトがヤ フーに買収をかけたのは、これら検索エンジンの争奪戦が始まった 事を意味している。ソフトを購入して情報を作る時代からネット上 に蓄積された情報をいかに検索するかという時代に入ってきた。こ れが、WEB2.0のレベルといわれている。
そして今、次の大きな潮流WEB3.0時代を国内外の有識者らが 予想している。アウトラインをまとめると、この検索技術のバージ ョンアップが次の時代のインターネットの世界のようだ。
動画等の大容量の情報だけでなく、市場に蓄積された非常に多くの 情報の検索技術が期待されている。その中の一つがセマンティック WEBである。これは情報の言葉に属性の定義付けを行い、それで 検索をさせるものである。
簡単に言えばたとえば「トヨタ自動車」という言葉には、環境に配 慮のある自動車メーカーのような属性をつけ、この属性で検索させ るものである、、、ようだ。単なる言葉の検索ではなくさらにレベル の高い検索を行う技術である。
その他、情報を世界中に少しずつ点在させて、必要な時に集めて再 生して使う。大きな情報をやり取りするのではなく、小さなものを 集める技術だ。これらはすべて検索を進化させる技術である。これ らに共通している特徴は、世界中に点在しているものを如何に効率 良く検索して集め加工するか?というもののようだ。
さて、サブプライムローン問題は、前述のように移転され市場に蓄 積されたリスクにお手上げの状態がクレジットクランチを生じさせ ている。言い訳は、どこにどのリスクがあるのかわからないと言う ものである。ウイルス説とも呼ばれ、市場の中で金融工学の技術で 加工を繰り返して増幅していくリスクを監視する事ができないとい うものである。
しかしこうなるとなおさら市場にあるリスクにすべて認識をつけて、 検索可能にしなければ必要以上のリスクの移転はできない時代に入 ってくるわけだ。
リスクは、加工されるものであり、素人が考えるようにすべてのリ スクをバーコードのように管理する事はできない。ましてやすべて 公開され検索可能になれば、ビジネスの対象にならない。これが金 融関係者の正論である。
リスクの検索ができるかできないかの議論はともかく、市場のニー ズを是非考えてみてほしい。
マーケティングの世界では「AIDMA(アイドマ)」から「AIS AS(アイサス){電通のパテント}」へトレンドが移行している。
AIDMAとは、市場で物を買う時の購買行動が「認知A」して「興 味I」を持ち欲しいという「欲求D」を持ち「記憶M」し購入する という「行動A」を起こす従来型のパターンである。
これに対してAISASとは物を「認知A」して「興味I」を持ち インターネットで「検索S」をして「行動A」購入しその後買った 物を評価するためにその情報を市場で「共有S」する。
簡単に言えば、最近の若者の行動パターンは、テレビ等でみた新製 品に興味を持つと早速インターネットで検索して調べてから購入す る。さらにその後買った物を評価すためにブログ等で情報を共有す る訳だ。インターネットで物を購入した事のある方は身に覚えがあ るはずである。
新しい行動パターンでは、情報の「検索」と「共有」という行為が 新しく入ってきたわけだ。市場で検索できない物、購入後情報をシ ェアして評価できないものは、購買行動の対象にならない訳だ。い くら市場で販売しようと供給してもマーケットの土俵に乗らないわ けだ。
投資の対象、金融商品だけがこの新しいマーケティングパターンか らはずれる理由はない。市場で簡単に検索できない商品、評価でき ない商品、情報が共有されない商品は、たとえそれが金融商品であ っても市場で勝ち残る余地は将来なくなる事は容易に想像だにでき る。
次回はいよいよリアルな不動産実物市場にこのようなトレンドが及 ぼす影響について考えてみたい。名古屋の都心マネジメントにも大 きく影響することである。
以上
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