
====[2008年5月5日号]===============
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、
テーマ: 名古屋中央郵便局駅前分室高層ビル建設構想
連休お疲れでございます。昔から連休後の飲食店は閑古鳥が鳴いて いるといわれている。連休でお金を使ってしまって外出を控えるか らである。今回は果たしてどうだろうか。諸物価高騰で連休すら外 出を控えた方もいるだろうか?
もしそうであれば消費の落ち込み、景気の減速はさらに進むのでは ないでしょうか?
「市場原理」が嫌われ者になり始めてきた。公的部門だけでなく、 社会システムのあちらこちらに非常に効率の悪いセクターが多くな りはじめ、これを改善するために市場競争の原理を取り入れて効率 化しよう。これがそもそもの市場原理の導入であったはずである。
しかし市場原理は、社会を効率良くし、より効率の良い所には多く の経営資源を集めてより高い結果を出し、やがて全体もうるおうと いう良い点ばかりでなく、一部のより強いものだけが多く結果を独 り占めして勝者となり、他の多くのものが敗者となってしまう暗い 面ももちえている。
しかも今の日本の高齢化社会では、一度敗者になると再チャレンジ することなく、被害者を連呼し補助金行政への回顧を叫ぶだけであ る。競争に疲弊した地方行政は、「お金よこせ!」の大合唱である。 構造改革が中途半端に止まり、その後者の暗い面ばかりが目に付く ようになってきた。
そこでそろそろ市場原理に歯止めをしようという気が、多くの人に 芽生え始めた。このような人たちは、やがて新たな規制を歓迎する ようになる。
しかしよくよく社会全体を見てみると、当初社会システムの効率を 悪くする部門を改善しようと考え、厳しい競争原理にさらされる事 を我慢したにもかかわらっず、ここへ来て見ると、自分たちだけが リスクに曝されて疲れ果て、本来改善したかった効率の悪い利権が そのまま温存されたままになっているような感じがする。
後に残ったのは、相変わらず非効率な利権と、多くの疲労、一部の 勝者という事になる。しかも市場原理の外部不経済は急激な物価高 となって一般庶民に追い討ちをかけようとしている。
前置きが非常に長くなりました。
4月末、日本郵政グループの事業計画が公表された。これにより現 名古屋中央郵便局駅前分室に、2012年までに高層ビルの建築が一斉 に新聞各社に掲載された。ずいぶん前から予定されていた事ではあ るが、明るいニュースである。
すでに、隣接する名工建設、名鉄鉄道が事業提案に手を上げる等、 その波及効果も大きい。郵政は非効率な公的部門として市場原理を 導入されたセクターである。それが市場で成果を求め始めたわけだ。
現時点での構想では、1.2haの敷地に約15万平米、150-200mの高 層ビルとなる。ちなみにミットランドスクエアが19万平米240m、 ルーセンタタワーが13万平米180m。この両者の中間に位置する規 模となる。
次から次へと構想・計画が現実化していくダイナミズムが名古屋駅 前にはあるわけだ。名古屋駅前もまた市場原理で急成長してきたと ころである。公的な計画で成長しているのではない。
しかし、その市場原理も成長がすべて解決する段階ではなくなって きた。
中央郵便局名古屋分室は、バスターミナルによって完全にJR名古 屋駅前と遮断されてしまっている。この障害があるために、さらに 北にあるルーセントタワーは、地下道を作らざるをえなかったわけ だ。
しかし弊社が昨年アンケート調査した結果によると、名古屋駅前で 今ほしい施設は、そのほとんどが路面、地上にほしいものばかりで あった。地上に余裕が無いのが名古屋駅前エリアの欠点でもある。
ルーセントタワーが現在陸の孤島のように感じされるのは、地下道 が通路化し他を遮断し回遊性が無いからである。ルーセントタワー に入居している企業に用が無い限り、目的も無く周りから人が集ま り、又周辺に人が流れるエリアとはならなかった。ビル施設と地下 道で完全に密閉されたエリアでしかないわけだ。
現在高島屋、セントラルタワー、JRには明確な回遊性がある。名 鉄、ミットランドエリアも地下街(地下通路ではなく地下街)でつ ながった別の回遊性がある。以前から言われてきた事だが松坂屋・ テルミナとJRには連絡性が無い。つまり回遊性同士が競合して連 絡性を遮断している。
今度出来る中央郵便局・ルーセントエリアと、高島屋・JRエリア が回遊性のネットワークを持つのか?あるいは独立した回遊性が共 存するのか、排他的に存在するのか?名古屋駅前エリアが特定の強 者だけが独り占めするエリアになるのか、市場全体に還元されるの か?それによって名古屋駅前エリアの更なる成長の真価が問われる。
東京銀座は「銀ブラ」という日本の回遊性の元祖である。この銀座 の回遊性は、長い歴史の中で常に時代に合わせて変化し、又いくつ もの回遊性が複走している。新橋駅からの回遊性、有楽町からの回 遊性、並木通りの回遊性、マロニエ通りからの回遊性、日本橋・京 橋からの回遊性等等である。
銀座のすばらしいところは、その時代時代のニーズに対応していろ んな回遊性の作り出し、存在を許容し、排除せず快適な連絡性を求 め続けている(ハード面を作り変えている)所になる。このよさの 本質は市場原理と公的部門のコラボレートがうまくいっているとい う事になる。
名古屋駅前の成長は市場原理のだけで無く、社会基盤施設の再構築 を必要とする段階にきている。
回遊性についての参考書
「リスクを移転し始めた不動産投資市場」清文社 2008 川津昌作
以上
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