
====[2008年4月25日号]===============
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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テーマ: 大阪のエリア競争を参考に
大阪の梅田で展開されている流通業界の大競争がすさまじいものと なっている。連日日経流通MJを賑やかしている。他山を見て名古 屋のエリアマネジメントを考えてみよう。
発端は、やはり三越と伊勢丹の統合という流通業界の再編から始ま っている。大阪の梅田エリアは大阪を代表する商業エリアである。 大阪、関西を代表する流通業界の本拠地があり激しい競争を繰り返 している。
梅田駅前には、関西ナンバーワンの阪急百貨店があり、以前競合関 係にあったがやはり市場原理で統合した阪神百貨店がある。さらに JR西日本の建物に大丸百貨店が入居している。集客の多さは明ら かに阪急百貨店に分がある。その阪急百貨店も現在建物を改修中で 近々完成すると又大阪を代表する大型商業施設となる。
さて言うまでも無く、松坂屋と大丸の統合がなされ、その後伊勢丹 と三越の統合が成立して、流通業界の再編の激しさに改めて驚かさ れた。ある流通業界の納入業者の話では、三越の株価の低迷が、企 業乗っ取りの危機にさらされる可能性があるというものが、伊勢丹 との統合の決め手となったという噂話を聞いた。
いずれにしても市場原理、資本の論理によって再編が起きている事 に間違いが無い。
さて、大阪の梅田駅前の反対側、むかしであれば駅裏といったとこ ろに、国鉄(現JR西日本)の操車場跡地が広がっている。この土 地の有効利用として、統合前の三越が積年の望みである大阪進出を 決めていた。
しかし伊勢丹との統合で、まずこの計画のストップをさせる事が一 番の懸案事項でる事が新聞紙上等で明確に公言された。理由はJR 西日本の協力が得られず、三越の単独出店では、採算の見通しが立 たないというものであった。
しかし伊勢丹と三越の統合は、JR西日本の態度を一変させた。J R西日本は京都駅前で伊勢丹と合弁の百貨店事業を行っている。こ れが名古屋駅前の高島屋とJR東海の合弁百貨店事業同様むしろそ れ以上成功を挙げている。10年以上にわたって成長をし続けている。
伊勢丹とならJ西日本は相思相愛の関係にあり、三越のときとは反 対に一気に合同での再開発が進み、伊勢丹、三越、JR西日本を軸 とした商業施設で開発が再開する事になった。
ちなみに、梅田駅前の阪急、阪神、大丸百貨店の百貨店競争の華や かさに対して、反対側は、現在ヨドバシカメラがあるだけで寂れた エリアとなっている。客層もヨドバシカメラという専門店へ来る、 家電品への目的を持ったビジネスマンが多い。回遊して何か物色す る客とは違う。
エリアの性格が違うところである。もっと言えば、この出店するエ リアはそもそも梅田のエリア内にあるのか、まったく別のエリアな のか、まだ大阪のリテール市場の中で明確なポジションを持ってい ないところである。
さてこの大阪梅田の一連の流通業界の動きからいろんなトレンドを 読み取ってみたい。
まず面白いのが、今回出店が再び決まった百貨店の名前が三越と伊 勢丹の名前を持つ事である。銀行の統廃合と同じである。三菱東京 UFJである。さてこの百貨店の各社の統廃合後も名前を維持する 事がどのよう意味をもつのであろうか。
まず消費者が受け入れるだろうか?筆者個人的には悪いイメージは 無い。という事は逆に言えば、最近の統廃合による横文字の命名の ほうが、実態と一致せず、認識できずついていけないところがある。 いきなりイメージの無い横文字が登場するよりは、正直三越、伊勢 丹が入っていたほうが安心する。皆さんはどのようか感じがするだ ろうか?そのくらいこの流通業界が、昔ながらのイメージの延長に あるビジネスモデルであり、新しい脱却したビジネスモデルではな いという事である。
さて駅前の流通市場(リテール市場)の活性化とは裏腹に、この煽 り(あおり)を受けているところがある。京都で言えば川原町四条 であり、名古屋で言えば栄エリアである。札幌で言えば大通りであ る。もし梅田駅前の市場が大きく成長すると、当然あおりを受けて いるエリア出るはずである。これがエリア間競争である。
しかしそれが、梅田駅前の阪急・阪神、大丸のエリアなのか?心斎 橋エリアなのか?難波エリアなのか、阿倍野なのか?わからない。 要するに駅をはさんで成立する今回のエリアが独立するのか?表と 一体化するのか、しないのか?それはなぜか?名古屋はもちろん各 都市で核となる駅の反対側の再開発によってどのような影響が出る のか今後の大変参考になる事例となろう。
さてもうひとつ、駅前エリアビジネスの中心となっているのがJR 企業である。国鉄民営化後20年近い年月を経て、JR各社のビジネ スモデルが大ブレークしている。これまで梅田ではJR西日本が梅 田駅前で大丸と、そして今回の再開発では伊勢丹三越とそれぞれ違 った企業を相手に再開発を手がけている。
提携、再編先を非常に複雑化しつつある。魅力のあるJRモデルに 多くの企業が群がっている様子が良くわかる。過熱は一時的なブー ムとなる可能性が大きい事も頭においておく必要がある。
さて最後に、伊藤元重氏が非常にわかりやすい説明をしている。東 京でも伊勢丹と高島屋は熾烈な競争をしているが、消費者は、伊勢 丹OR高島屋どちらに行くかではなく、新宿OR銀座どちらに行く か?であると言っている。
この事が大阪の梅田に当てはまるかどうかわからないが、大規模商 業施設の競争はエリア間競争そのものであり、エリアのイメージが その核となる商業施設によって作られ、商業施設エリアの成長なく してありえないという事である。
名古屋を考えてみよう。消費者が高島屋百貨店に行くのは、高島屋 にいくのではなく、名古屋駅前に行くのだろうか?松坂屋、三越に 行くのではなく栄に行くのであろうか?少なくとも名古屋駅前は 「名古屋駅前=高島屋」が」一体化するほど、まだ市場は成熟して いないだろう。
栄に行くイコール松坂屋、三越に行くといえるくらい成熟化してい る。しエリアのマネジメントを考える上で、着地点はこのような成 熟化する事が目標となる事を認識する必要があろう。
名古屋の栄は、京都駅前の伊勢丹ができる前の老舗エリアの四条川 原町と同様、大きな影響を受けて、商圏を奪われている。名古屋駅 前と競合しながら共に発展していくといわれてすでに長い。実際は 名古屋駅前エリア競合相手とはなっていない。しかし栄エリアの復 権は、即名古屋の経済の活性化につながる大きなものが期待できる。
明言できる事は、栄エリアは名古屋駅前とは比較にならない潜在的 可能性があるという事である。おそらくゴールデンウイーク中一度 は名古屋駅前エリア、栄エリアどちらかに行く事があるはずでしょ う。エリアの活性化に何が必要か一度考えてみていただきたい。
以上
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