
====[2008年3月10日号]===============
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
=========================
名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、
テーマ: 賃貸市場の技術革新とは
「年度末までに東京の大手が在庫資産を一斉処分する」という噂話 がまことしやかに市場で聞かれる。3月末を迎えて一気に下降局面 になって行く様子を呈している。今度地価が下がったら買いますと いっていた人たち、いよいよ出番ですよ。
さて、1月の当ニュースレターで、賃貸市場に技術革新があるのか? 技術革新の無いところに市場の成長はありえないということを書い た。技術革新とは具体的に何かという問い合わせを多くいただいた。
技術革新とは何かわからず人に聞くようでは・・・・そもそも市場 にニーズすらない、停滞した市場なのかということになってしまう。 又技術革新とは人に答えを聞いて開発するものでもないだろうとも 考えるが、いろいろ思いつく点を上げてみたい。
現在名古屋のワンルームの代表格は25平米規格の部屋である。こ れは名古屋市の駐車場付置義務条例から規制をうけるモデルである。 名古屋で開発されるモデルはほとんどがこれである。名古屋モデル といってもいいであろう。
ましてや名古屋が環境モデル都市を標榜するなら、賃貸マンション に自動車の付置義務をするのは本末転倒であろう。おかしな議論で ある。自転車の付置義務ならわかる。簡単な話ではないが、もし都 心部の自動車地下駐車場を自転車専用の駐車場に変えたら、全国的 なインパクトは大きいだろう。
しかし最近供給されている新しいモデルも、10年前のモデルもこの 25平米に、セパレートのバス、トイレ、洗面所、キッチン、温水 器、7畳の居室である。これに多少新しい設備機器が付いているか ついていないか。あるいは多少建物のエントランスに贅沢感がある かどうかの差しかない。これは技術革新がある市場の商品とは言い がたい。
建築建物を良く考えてみよう。日建設計が設計した建物も、建築構 造を偽装した姉歯が設計したものも、地震保険、火災保険をかける ときの料率は同じである。壊れにくいものは保険が安く、危ないも のは保険が高いこれが本来当たり前のはずである。しかし日本の建 築市場にはこの当たり前のことが通じない。
これでは高いお金を払って良い物を作ろうと言う技術の向上は必要 ない。そんな市場が成長するわけない。同じ人間同士でありながら、 人が設計した建物を評価で差別するのか?という人がいる。当たり 前でしょう。それが市場原理である。高い技術がある人と、無い人 は明確に区別されるべきである。差別と区別とは違う。これは格差 社会の問題でもなんでもない。
マーケティングの進化は、品質向上から始まって、ブランドによる 付加価値の追求をし、現在に至っている。しかしいつの間にか市場 にはブランドがあふれてブランドだけでは売れない。そこでさらに 売るためのビジネスモデルが登場する。
ミュージック携帯デバイスのアイポッドは品質、ブランドだけで売 れているわけではない。ネットから音楽を買うというビジネスモデ ルiTurnによって大ブレークした。これによって品質、ブラン ドで市場を牛耳っていたソニーが陥落したわけだ。
これに気が付かずにいまだに、品質だけを追求している他の日本の 家電デバイスメーカーはグローバルな市場ではまったく評価されな くなった。
東京市場では、20平米以下のマンションが新築でどんどん供給され ている。名古屋はなぜ25平米しか供給されない?市場ニーズが本当 に25平米なのか?市場のいろんなニーズに対応した販売ビジネス モデルが必要とされているかどうか?
市場調査も非常に大きなビジネスチャンスである。東京にある東京 カンテイという会社は全国にある中古分譲マンションの相場評価を 一手に引き受けている。それは都度評価をするのではなく、評価モ デルが用意されており自動的に算出される。今では銀行が融資を行 うとき第3のオピニオンとして多用している。
名古屋市場には現在賃貸マンションが供給過多といわれているが、 その実態は定かではない。県、市が賃貸マンションの実態データを 整備公表すれば簡単だが、できてはいない。供給と需要が明確にな ればそこにどんな技術が必要なのかも明確になる。情報公開がない 市場はもっともリスクが高い市場に位置づけられる。
どこのマンションでも、1階の自転車置き場が非常に汚い。自転車 を各部屋に上げたらどれだけすっきりするか?その時このスペース を規制緩和したらどうか?その結果賃貸マンションのある街が非常 にきれいになるはずである。
自転車だけではない、要は環境配慮方の都市・住宅マネジメントか らニーズに対応した技術開発である。
自転車を出し入れしたらエレベータが傷む?それこそ傷まないエレ ベータを開発しろ!!! そんな事を言っても建築基準法でできな いものはしょうがないわな・・・。ならばそういった条例を作って くれますか?とくる。
アメリカの市場原理と日本の市場原理明らかに違うのは、アメリカ の考えは規制の撤廃は市場の努力でするものであり、日本のように 民間にとってアンタッチャブルなお上だけの不文律な領域ではない ということである。
ビジネスモデルは民間で開発されるものであって、お上から与えら れるものではない。名古屋は製造業のメッカである。不況こそ高い 技術で乗り越えることは当たり前のことであろう。さていよいよ不 動産ビジネスのビジネスプレーヤーの本領を発揮できる時代になっ てきた。といえるだろうか?
弊社の2005年度に行った調査では、東京に比べて名古屋の賃貸マン ションはグレード機能が価格に反映されにくい分析結果がでている (「ヘイレバレッジ不動産投資」清文社 巻末論文)。名古屋ではニ ーズを顕在化させることが第一歩なのかもしれない。
以上
弊社へのお問い合わせ |