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====[2008年2月20日号]===============
  「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
        名古屋ビジネス情報
     主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、

  テーマ: 新しいビジョンに向けて

新年度の予算の中で、中部にかかわる新しいプロジェクトの位置づ けが騒がしくなってきた。その代表例が「中央リニア」と「中部新 国際空港第2滑走路」である。

愛知、名古屋ではいまだに万博の余韻に浸り、もうビックプロジェ クトは十分と考える「茹でカエル」症候群が出ている。しかしこれ らは10年後の名古屋経済圏のポジションを決める非常に重要なプ ロジェクトである。

行政、マスコミ上げてもっと情宣する必要があるはずであると考え る。今回はこの二つのプロジェクトの意義を考えてみたい。

昨年、当ニュースレターで「名古屋は通過点でしかないか」という テーマで名古屋のポジションニングの議論をした。今後名古屋が日 本の経済システムの中でどのような役割をするかという議論である。

日本はかつて東京と大阪という2極の経済システムを持っていた。 この東京大阪間の経路が日本のメインの経済機軸となったわけであ る。これがさらに拡大して大阪から九州へ、東京から東北へと伸び た。この経済機軸の上を走ったのが当時新交通システムの「新幹線」 であった。

名古屋はこの機軸の通過点にあって、質の高い労働力、資金、スペ ースを提供して、この経済機軸のさらなる付加価値を高めて世界に 冠たる日本経済の経済機軸になるべく貢献をした。

ちなみに2004年の県民経済計算によると県民一人当たり所得をラ ンキングすると、1位が東京、2位が愛知、3位が静岡、4位が滋賀 県、5位が神奈川県、7位が大阪府、で実に東海道新幹線沿線の経済 力の強さが顕著となっている。

そしてこのランキングからも見られるように、現在、大阪が経済の 極としての重要性を低下させている中で、これに変わる新しい日本 のメインの経済機軸自体が不明確になっているわけだ。その中で名 古屋が将来どのようなポジションを取らなくてはならないかと言う 問題がでてきたわけである。

そこで考えられるのが、1.名古屋が通過点ではなく独立した輸送機 器関連クラスターのフロントシティーとして、日本の中での第2、 第3の新しい起点になること。2.東京都市圏の拡大に伴い太平洋沿 岸都市のメガロポリスを形成して名古屋がその中に組み込まれるこ と。3.東京−九州−上海、東京−北海道−ロシアという新しいグロ ーバルな新経済機軸の通過点に割り込んで貢献するかである。これ が昨年弊社で想定したシナリオであった。

中部国際新空港の第2滑走路プロジェクトは1の名古屋が日本の中 で新しい極となるビジョンの為のプロジェクトである。海外との直 接インターフェースを持つためのツールである。非常に意義がある プロジェクトである。

関西空港の第2滑走路の建設費が9000億円とも言われる中、1400 −1700億円と見積もられる中部国際空港の効率性は非常に高い。名 古屋が輸送機器関連産業クラスターのフロント都市であるなら、こ のプロジェクトを名古屋としても強力に推進していく必要がある。

次に民間企業であるJR東海が進めている中央リニアである。前述の 新幹線の例が示すように、単なる新交通システムではなく、新しい 経済機軸の発展に貢献する重要な交通システムとなるべくプロジェ クトである。

国が、道路財源等税金の配分議論が煮詰まってしまって、前向きな 議論ができていない状況で、一民間企業であるJR東海が見切り発車 をして推し進めているプロジェクトである。

総額5兆円とも言われる総工費の大型プロジェクトであるが、日本 の新しい経済機軸を作る為の社会基盤整備と考えると、単に金額の 問題だけではないはずだ。現在策定中の国土形成計画の中でも明確 な計画は示されず、調査の推進程度になってしまっている。国の政 策の遅拙が露呈しているといわざるを得ない。

もうひとつ気になるのは、この計画に対して大阪が大阪までの延長 を求めていないことである。日本の新しい経済機軸の新交通システ ムの意義が理解できていないのか、大阪が新しい日本の経済機軸か ら完全に脱落してしなっているのか、いずれにしても理解できない。

東京名古屋間だけの新交通システムということは、完全に大東京都 市圏のメガロポリスの形成に向かうビジョンである。東京、名古屋 間が1時間以内の商圏に統合される事になる。東京―名古屋までの メガロポリスを形成して、その起点と終点に確固として国際空港が 整備されているビジョンが描けるはずである。

国土形成計画に盛り込まれていない状況で見切り発車したJR東海 にどのような勝算があるのかわからないが、非常に大きなリスクを とった事に名古屋経済自体がもっと関心を持つべきである。

1960年代に始まった全国総合計画に替わる国土のグランドデザイ ンである「高度形成計画」の中では、より道州制が明確になってい る。道州制ではその核となる都市の力量が問われることになる。

名古屋が将来どのようなポジションを取るのか、そのためにどのよ うなビジョンが必要か?将来を志向するのであるなら、この二つの ビックプロジェクトにもっと関心を持つべきである。

以上



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