
====[2008年2月10日号]===============
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、
テーマ: 2008不動産賃貸市場
さて本年度の賃貸市場がいよいよ佳境に入ってきた。賃貸専門の不 動産業者の方々は大変お忙しい事と存じ上げます。
弊社では、現在例年行っている1月1日時点での名古屋の賃料デー タ調査に基づく市場分析を行っております。できしだい随時販売さ せていただく予定をしております。そのトレンドをかいつまんでお 知らせします。
仔細な分析を待つ必要がありますが、印象として、市場にオファー されている賃料が例年以上に「バラケ」ています。従来のモデルで は、賃料の推定収束値の精度が非常に悪くなりそうだ。つまり直近 で新たなトレンドに変化が生じていると考えられる。
「バラケ」ているというのは、同じような機能、効用を持ったマン ションでも賃料価格に微妙な違いが生じていて、価格がひとつに収 束しにくい事を意味しています。単純に考えれば、競争が激しくな り、同じようなレンジのマンションであっても、微妙に値付けで差 別化を生じさせたり、競争力がある物件は値下げをしたりして、不 確実なばらつきが見られるという事です。
昨年度2007年度の供給が非常に多かった事がデータ上でも出てい るのですが、昨年登場していた高額物件(駅前等で1Rで10万円も するような物件)のオファーが見られない状況になっています。
考えられるのは、これらの物件が1.需要が大きくすべて入居してい る募集物件が無い。2.募集しても入らないため値下げしてオファー してある。3.不良債権化しつつあり募集がとまっている。通常なら 1と2という事になろう。しかし表に出ない問題化しそうな物件も あるように聞く。
サブプライムローンではないが、従来とは違ったさまざまな開発技 術を駆使してマンションが市場に供給されてくる。開発リスクを証 券化するのもそのひとつである。最初の開発リスクから新規募集ま でのリスクを、その後の運用リスクと切り離して証券化によって組 成されてくるビジネスモデルである。
バブル経済の経験の有る方ならわかるはずであるが、バブルの時に、 ゼネコンが債務保証をしてマンションを建てさせ、売れたら建設代 金をもらう、あるいは銀行の融資の債務保証をする等が横行した。 リスクがとれない事によるビジネスチャンスの喪失する事を恐れ、 リスクとるプレーヤが分散したのである。
大手ゼネコンが債務保証を盛んに利用して建設量を増やしたが、こ の債務保証こそがその後の建設業界の不良債権になった事を覚えて いるだろうか?(バブルの責任を団塊の世代にすべて責任を着させ て、リストラしてしまえば、忘れてもかまわないという考えが広ま っている。)
リスクが大きくなると警戒して市場は収縮する。これが本来の市場 メカニズムである。最近これに新しいビジネスモデルが登場してい た。リスクの分散による移転である。証券化の本質はリスクをとれ ない人から取れる人に移転させる手法である。これにより本来リス クが高くビジネスチャンスを取れないケースでも。ビジネスになる ようになってきた。
前回のバブルと、今回のバブルと共通している点は、移転されたリ スクを誰がどのように保有しているのかが不明確である点である。 ある許容範囲を越すといきなり市場自体が機能を停止する。メトル ダウンである。
証券化の技術はマジックではない。市場からリスクを消す事は出来 ない。移転するだけである。移転しても市場に有るリスク量は変わ らない。しかし一見見ると皆がリスクを移転した形になっており、 見かけ上まるで低リスクの信用度の高いディールばかりになってし まっている。移転されたリスクはどこへ行ったのか?
ここまで言えば、状況がアメリカのサブプライムローン問題の市場 と、状況は変わらない事がわかるはずである。本来リスクが大きく 資金を貸し付けることができない低所得者にまでお金を貸し、家を 買わせた。このリスクはすべて証券化され移転されてしまっている。 それによりリスクの限界を考えることなくいくらでも家を売ること ができた。やがてすべて不良債権になる。
日本は、バブル破綻をのり越えてきて、サブプライムローン証券に もそれほど乗らずがんばってきたのに、まったくアメリカ発の証券 不祥事の被害者であると連呼しているエコノミストには困ったもの である。グローバル化の意味がまったくわかっていない。
今日本で行われているビジネスモデルは、アメリカでサブプライム ローンと同じ仕組みのモデルが使われているのである。それがリス ク移転のビジネスモデルである。さらに不思議な事はなぜか不動産 投資ファンドのREITが悪者にされて値を下げている。サブプラ イムローン証券とは、同じ不動産というだけで月とすっぽんぐらい の違いがある。
さて話を元に戻そう。賃貸市場の大きなトレンドとしては、学生に 対しては新築の高額の賃貸マンションが好評のようです。少子化の 中で親御さんが高いマンション賃料を容認しているようだ。
一方格差が広がり始めている社会人が新築の高額物件と、既築の低 額賃料の物件とに分かれているようだ。社会人の格差は、正社員と 派遣社員とで給与上の格差だけでなく、将来性等ファンダメンタル ズな格差が生じ始めている。
賃貸市場もこの様なトレンドを見つけてビジネスチャンスにする必 要があるだろう。
以上
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