
====[2007-3-20号]===============
「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
名古屋ビジネス情報
主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」 へのご登録ありがとうございます。当社は不動産にとどまらず 広くビジネス情報をお届けいたします。今回は、
テーマ:M&Aの始まり
最近の株の値動きを見ていると、大きなグローバルな資本市場の流 れというものが手に取るように感じられるようになってきた。中国、 あるいはアメリカなど他で起きたイベントの影響をそのまま影響を 受ける。
そして個々の市場でインタビューすると、「日本の企業は元気だから 心配していない」というコメントが聞かれる。日本の企業は元気だ から関係ないといっても、企業の元気さで乱高下はしない。大きな 資本市場の中で起きるイベントに影響を受けて乱高下する。日本の 企業のそれぞれの努力は大きな資本市場の荒波にかき消されて消え てしまう。
不動産投資市場も同じである。東京市場でインデクスなどが開発さ れ、それにいろんな不動産関連の金融商品がリンクされ大きな資本 市場を形成していく。名古屋の不動産の多少のPM技術により企業 努力をしても、資本市場の大きな荒波の中ではまったく小さな存在 でしかなくなる。
大きなグローバル市場主義が弱小の市場を席巻して、非常に大きな 資本の流れを作り出す。
不動産資産は、家賃などの収入の増加によって、その資産価値を成 長させる。これが本源的な成長である。しかしこれに飽き足らず戦 略的に成長を実現しようとすると、レバレッジなどを効かせること によってリスクをとりながら成長を実現させる。
市場原理は常に大きな成長を要求する。しかも競争優位な成長であ る。他より優れた成長という意味は極端な言い方をすれば他を破壊 する成長でもある。しかし市場にも限界があり、単体の資産ではこ れ以上成長できないとなると、M&Aなどによって外部の成長力を 取り込んででも成長し続けることを要求する。
不動産市場で言えば、アメリカのリート市場で1990年代から非常に 大きな成長をしてきたが2000年に調整が始まると、M&Aを繰り返 し他の成長力を使って成長し、また市場の再編を行った。
今日本でも、大きなM&A時代になると予測されている。というこ とは企業、あるいは資産の単体での成長はもう期待できないという 市場の過熱の状況にあるということを示していることにもなる。
1980年代にアメリカでM&Aが盛んに行われた。しかしそのときに はM&Aによって生じた企業価値の成長を、市場が食い荒らしたと して猛省を求められた。しかし岩田規久男氏が言っているように、 このときのマクロベースの生産性(全要素生産性)が大きく上がり、 その後の成長を演出したことに他ならない。
名古屋の地元経済にとって、非常のドラスティックな話題が、連日 新聞紙上に登場している。松坂屋と大丸の統合である。さて理屈の 上では理解できる。いたしがたがない。しかしその一方で、名古屋 という経済単位がますます小さい存在となり、大きな資本市場に組 み込まれてしまうことを理解するには、時間を要するのではないだ ろうか?東海銀行がなくなった現実を最近理解するようになったよ うに。
考えてみれば、名古屋は東京と大阪という日本の大きな経済セクタ ーの通過点にあって、その利点を享受してきた。しかし東京と上海、 東京とニューヨークといったグローバルな市場の通過点にはない。
観光産業の成長を唱えていたが、泣かず飛ばず。いつの間にか北海 道が南半球の世界的なリゾート地として注目されるようになり。製 造産業の拠点としても九州が大きく成長してきている足音が聞こえ るようになって来た。確かに「観光政策も、やはり名古屋得意の掛 け声だけで、実際は何も進んでいない。」という批判を否定できない。
考えてみるに、地方分権、道州制、あるいは地歩へ自治の破綻は、 地域経済のM&Aの始まりなのかもしれない。そしてM&Aによっ てグローバルな資本市場の中でどのような存在感を持つことができ るかが、その評価となるのだろう。
松坂屋と大丸の経営統合では、統合の株価比率に松坂屋の含み資産 をプレミアとして上乗せしたと報道されている。暗礁に乗りかかっ たかのように見えていた銀座の高層ビル化カードを有効に使ったこ とになる。
さてこの統合が、名古屋に貢献するだろうか?名古屋と関係ないと ころで生産性があがるのだろうか?東海銀行のように、大きな資本 市場のなかで藻屑となってしまうのだろうか?後世の評価に注目し たい。
以上
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