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┏┏┏[2004-2-1]┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
 「名古屋の不動産何でも相談室」がお送りする
 名古屋ビジネス情報  主宰 川津商事株式会社
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名古屋・不動産に関するビジネス情報誌「名古屋ビジネス情報」
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   テーマ: 不動産金融工学を学ぶ大学

日本でもいよいよ不動産に特化したコースを持つ大学が現れてきた。 従来明海大学、日本大学、那須大学などにおいて不動産学部があっ たが、いよいよ早稲田大学、慶応大学、明治大学などにおいて不動 産ファイナンスを専門にした大学院コースが登場する。

社会人大学院を目指している明治大学大学院が、銀座の旧東急百貨 店跡の商業ビル内に開講を計画している不動産専門のコースの内容 を見てみると以下の内容である。

応用金融工学・ファイナンス分野
不動産ファイナンス論
不動産投資論
不動産鑑定評価論
不動産価格分析論
金融保険価格理論
アセットアロケーション論
投資技術投資分析論
リアルオプション論
事業リスク管理論
派生商品論
プロパティーマネージメント論
証券化技術・投資信託論
金融システム論
等等

このような課程コースを見て、不動産ビジネスにかかわる者がまっ たく無関心で居られるであろうか?

明治大学は京都大学の刈屋教授、そして早稲田大学が明海大学の川口 有一郎教授、慶応大学では森平教授など、いずれも不動産金融工学の 中心的な先駆者がMBAのコース設立の中心になっている。

早稲田大学の川口教授は、ここ2−3年で導入される事が決定して いる証券不動産アナリストの資格制度の設定にかかわる中心的な先生 である。当然資格を取得するための資格要件として、このような課程 コースが大きくかかわってくることは間違いない。

従来からアメリカの大学では、不動産投資論は経営、特にMBAの 中心的課程コースである。不動産に関する知識が無いものが、企業 経営に携わる事はできないという発想である。日本もようやくこの ような考え方が認知されてきた現れといえよう。

日本の大学の経営学は、特にファイナンスは財務論が中心であった。 しかしその財務論ではまったく不動産に関する概念は無かった。不 動産で金儲けをするようなやつは財務の風上にも置けないといった ところである。不動産の効用を認めないこと自体が尊ばれた。

その結果が、時価会計などのグローバルスタンダードの中で、資産 を多く抱えた企業財務をまったくコントロールする事ができず、 日本のデフレ不況に陥れたバランスシート不況と呼ばれる状況を作 ってしまった。

大学院の設置に関して名古屋、大阪は当分蚊帳の外である。しかし 名古屋からは既に通学圏内ともいえる。名古屋で、果たしてどれだ けこのような知識習得の必要性に理解がなされるか、今後の名古屋 の不動産ビジネスの試金石ともなろう。と同時に名古屋の知識再構 築産業の商圏がますます東京に吸収されることになる。

以上



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